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ルチアーノ・ダ・バレンサが釈放された──その知らせにケリーは動揺した。 5年前、婚約者だった彼に裏切られ、その直後に彼が横領の罪で逮捕されて、二人の関係は終わった。その彼が無実だったなんて! 出所した彼は、ケリーの祖父に以前貸した大金の返済が滞っているので、祖父母とケリーが住んでいる古い城を差し押さえると言い出した。追い出されても、行くあてもお金もないのに……。屈辱をおして彼を訪ね、猶予が欲しいと懇願したケリー。するとルチアーノは思わせぶりな態度で、こう訊ねた。「君はまだバージンなのか?」
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- 頁数
- 352頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2015年08月15日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 漆原麗
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- 定価
- 856円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2015年07月31日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91642-6
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- 書籍番号
- MRB-642 (初版PS-29)
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モニター
復縁もので、ヒーローもヒロインもお互い裏切られたと思い込んでいます。更にそれぞれの複雑な家庭の事情も相まって、自分達の気持ちにさえ気づかないままこじれていきます。無実の罪で服役していたヒーローの保釈シーンから始まるセンセーショナルな本作は、ラブシーンもかなりホットです。傲慢で大金持ち、復讐心に燃えるセクシー系イタリア人ヒーローとヒロインとの紆余曲折ラブストーリーはまさにリン・グレアム・ワールド!
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モニター
「空白の5年間」という悪夢の年月を経て再会した二人。失った時間に感情をぶつける横暴なヒーロー。その境遇ゆえ自己確立できず世間知らずなヒロインは、彼に絡めとられていくばかり。とはいえ、常に選択肢を迫る彼の傲慢さは、再び彼女を失うかもしれない臆病さの裏返しだと丸わかりだし、彼女の「家族への憧憬」を必死で許容しようとする姿は涙ぐましいくらい。だからこそ、彼女がその愛を見誤った時は「終わった」と思った。二人の想いにいい意味で介入してくれる家族や仲間がいない為に、ナマの感情がぶつかりあいまくるのがとてももどかしかった。様々な思惑が交差する中で一貫していたのは、邪悪な天使さながらに振る舞うしかなかった、不器用な彼の切ない愛情だったと思う。
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モニター
刑務所に入った過去のある富豪という異色のヒーローが登場するという異色の設定に、鬱屈とした雰囲気なのではと思いましたが、ヒーローが過酷な状況に置かれていたにもかかわらずセクシーで魅力的で、自分の考えに固執しすぎず素敵! そんな彼がトラウマに囚われている姿に、すっかり感情移入。ヒロインをさておいてときめいてしまいました。ヒロインがもっと真実を見る目があったらと切なくなりました。イタリア人ヒーローにはまりそうです。
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ベストロマンス大賞2015年下半期 読者の声
ヒーローもヒロインも苦しんだ。もう許し合ってもいいでしょう。幸せになってね。
北アイルランド出身。大学で法律学を学んでいた18歳のとき結婚。スリランカとグアテマラからの養子を含めた5人の子供を育てている。15歳のときに初めてロマンス小説を書き、1987年に作家デビューを果たす。傲慢なヒーローを描いて圧倒的な人気を獲得し、ハーレクインのシリーズロマンスを代表する作家となった。