読み終えた直後の感想は、久々に読み応えのある作品に出会ったなぁと思いました。シャロン・サラさんの作品は、描写がとても丁寧なのですぐに本の世界に入り込んでしまいました!!　なんといっても主人公達がとてもかっこいいので読み終わる頃には、ファンになってしまいました!　他にもメグの弟達が活躍する作品もあるようなので、是非、本屋さんで手に取りたいと思いました!!

新刊が出るのが待ち遠しいシャロン・サラですが、3部作のラストは今までの登場人物たちに馴染みがあるだけより楽しみです。特に今回のヒロイン、ヒーローには長い年月の苛酷さがあるだけに、早く二人の幸せが読みたいとページをめくる手が止まりませんでした。かわいいニューフェースの活躍に胸がスッとする一幕も。おすすめの1冊です。

登場人物に見覚えがありました。以前読んだ『マイ・ラブレター』『マイ・スイートガール』の関連作だと気づいて、読む前からワクワクしました。忘れられない初恋、運命の愛、家族の絆の素敵な物語をまた体現できるのだと。もちろん予想通り、崇高な愛の物語と、邪悪な者へ下された正義の鉄槌に、特に終盤はずっと涙腺がゆるみっぱなしでした。シャロン・サラ最高です。

メグが狙われたことによってリンクと再会し、二人は少しずつお互いの想いを再び育んでいきます。その過程でメグが襲われ瀕死になり、リンクの父親殺害事件の真相もじょじょに明らかに…。甘く切ない想いや緊迫した場面の描写がまるでその中にいるかのように伝わるところはさすがシャロン・サラですね。この作品はレベルリッジ・シリーズ『マイ・ラブレター』『マイ・スイートガール』のスピンオフですがこの作品だけでも十分楽しめました。

過去の犯罪の真相を解き明かそうとするヒーローと、過去からおびやかされるヒロイン。二つの謎がからみ合ってぐいぐい引き込まれていきました。それにしても、このシリーズの魅力は何と言ってもいたるところにちりばめられた大自然の描写。林の中からリスが飛び出して来たり、灰色クマが出てきたり。人とちがって、自然は危険でもあるけれども大きな癒しでもあると気づかせてくれます。

あまり男運に恵まれず、災難続きなメグ。読んでいて彼女の弟たちの過去も気になりました。家族愛が強い話ですし1作目から読めば彼らの恋もより楽しめると思います。冬山の寒いシーンを読んだ後はこの地域でドアが壊れた家に住んでいたら凍死するんじゃないかと思いました。リンクが修繕していて良かったです。そして悪人の一味ですが、一人真っ当になろうとした人が嫌いになれませんでした。犯罪者ですけど。