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社交界を賑わすウォーリングフォード伯爵マシューは、その見目麗しい容貌で幾多の浮き名を流しつつも、退屈な日々に辟易していた。女などしょせん欲望の捌け口――そう思っていたマシューの心を初めて揺さぶったのが、ジェイン。ごろつきに襲われ入院した際、一時的に盲目となった彼を天使の声で癒してくれた看護師だ。ジェインの姿も知らぬまま退院したマシューは、柄にもなく彼女に会いたくてたまらず、どうにか手紙で会う約束を取りつけた。だが当日、そこには地味な眼鏡の女性がいるだけで、ジェインらしき人物は現れず……。
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- 頁数
- 480頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2014年09月15日
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- 訳者
- 富永佐知子
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- 定価
- 1,038円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2014年09月05日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91608-2
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- 書籍番号
- MRB-608
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モニター
言葉を交わす度に変化する2人の想いに終始ハラハラ。想っているのに遠くなり、触れたい、触れられたいのに何故かねじれる関係性には切なさが募ります。不器用に映る程の愛情と情熱がどんな結末を迎えるのか、ぜひあなた自身がお確かめください。うっとりしてしまいそうな官能シーンも魅力です。
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モニター
ハーレクインは初めてでしたが、セクシーな描写が多く、ドキドキしながらも一気に読んでしまいました。爽やかなイケメンより癖のあるタイプが好きな私にとっては、長身マッチョで過去のトラウマから少し陰のある伯爵様はとっても魅力的でした。二人が情熱的に愛し合ったかと思えばまた離れたり、ドラマチックで退屈することがなかったです。ラストは想像していたハッピーエンドとは少し違いましたが、それもまたよかったです。
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モニター
なぜこんなにも惹かれあってしまうのでしょうね? 押さえようとしても押さえられない、打ち消そうとしても打ち消すことのできない気持ちってあるんですね。マシューの最大の秘密を打ち明けられた時、だからこの人はこんな風になってしまったんだ・・・と理解は出来たものの、どうしてもマシューの言い分を受け入れられなかった気持ち、分かるなぁ。でも最後は2人の気持ちが通じ合ってよかったです。
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モニター
最初から引き込まれ、一気に読みました。まず作品の背景も興味深く、身分格差、貧困、女性の地位の確立の難しさなど、国や時代が変わっても変わらない、人間の本質ともいえる残酷さ、そして対局にある純粋なもの、両極が描かれていると思いました。全編を通して描かれている官能的な描写は、それらを表現しているように感じます。互いに心に深い傷を持ち、心の底で真実の愛を求めるマシューとジェインが、全く違う世界にいたにもかかわらず、これほどまでに惹かれあうことに説得力を感じました。本能で求め合いながら、お互いを、そして自分自身を理解していく過程は本当に読み応えがあり、まさに魅了されました。紹介されていた「その後」が載っている、『花嫁たちに捧ぐ詩』に収録されているという「七夜の契り」も、ぜひ読みたいです!
多彩なジャンルを描き分ける実力派。その作品世界はエロティック・ヒストリカルからパラノーマルまで多岐にわたり、匂いたつような官能性と、心に残る想像性で読者を魅了している。カナダのオンタリオ州在住。