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おまえの取り柄はその美しさだけ――物心ついた頃から両親や兄にそう言われ続け、フィリパは操り人形のように生きてきた。そんな彼女が唯一心を寄せたのが、兄の友人ブレイク。だが18歳のあの日、残酷なまでにブレイクから拒絶され、抜け殻となったフィリパはまもなくして、両親の勧める相手と愛のない結婚をしたのだ。あれから16年……結婚後も妻に関心すら向けなかった冷たい夫が、会社経営を苦に自殺した。呆然とするフィリパに告げられたのは、死よりもつらい現実だった。P・ジョーダンの作家人生に残る傑作、堂々の前編。
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- 頁数
- 400頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2014年06月15日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 雨宮朱里
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2014年06月05日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91598-6
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- 書籍番号
- MRB-598 (初版ST-19)
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モニター
心理描写がとても丁寧で深く、登場人物と同じ気持ちになり、苦々しく思ったり、どきどきしたり、きゅんとなったりと、物語にすごく引き込まれて、あっと言う間に読み終えてしまいました。
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モニター
4組の男女の苦悩や行動に、私も一喜一憂し、こうならないで! なぜそういう思い込みに・・・?、あ~良かった! などつい感情移入してしまいました。自分だったら・・・と想像したり、リアルな現実が描かれていて読み応え十分で、色々考えさせられました(笑)。特に男と女の考え方の違いは、なるほど~と勉強になりました~!
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モニター
主人公は美しい操り人形の様な生活から、夫の死によって自分自身の人生を歩もうとします。しかし、残酷なほどのつらい現実が彼女にふりかかります。ペニー・ジョーダンはヒロインを軸に四人の女性のそれぞれの話を交錯させながら進めます。彼女達はそれぞれ年代が違っていて、そのいずれかに読者が自分の人生を重ね合わせられるのでは。続きが気になり一気に読み進みました。
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モニター
主人公の夫(会社経営者)の自殺で妻が直面する過酷な未来。それに関わる年代の違う4人の女性の運命が交錯しながらそれぞれの物語が進んでいきます。ロマンスというよりはドロドロしたメロドラマのようにとても暗い上巻。それでも、パワーバランス・昇進への嫉妬・景気低迷による失業・金銭・定年問題など、それぞれの世代にありがちな悩みはとても身近でリアリティがあり、話に引き込まれ一気に読めました。自分の思いを上手く相手に伝えられずに壊れていく男女。そして出会った自分のパートナーと正反対の相手に慰めを求める苦悩など、危機に直面しながらそれぞれのカップルはどうなるか。特に未亡人となった主人公の波瀾の人生の続きが気になります。
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モニター
人生の岐路に直面している、それぞれ異なる年代の4組のカップル。これまでの人生、これからの人生における愛のあり方、男女間の感じ方の違いから生じるすれ違いや葛藤が細やかに描かれています。必死にその苦難を乗り越えていこうとする姿は、読んでいても時に重苦しくもありましたが、だからこそ、ただ甘いだけの軽い作品では決して味わえない読み応えのある人間ドラマで、とても深く心揺さぶられる作品でした。
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モニター
次から次へと新たな登場人物が現れて、「え、誰が主人公? この人たちはどうかかわるの?」と初めは戸惑いました。けれど、登場人物それぞれの置かれた状況が明らかになり、螺旋のようにお互いの人生が交錯していくにつれて、だんだんと引き込まれていきます。ページをめくるたび、次は誰のエピソードになるのかと楽しみになってきます。心憎い構成です。
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モニター
「一番愛して欲しい人に辛く当たられたら、自分はどう行動するだろう…」こう思いながら上巻を読み終えました。四人の女性たちは、みなどこか思い人との関係に行き詰まりを抱えてしまっています。でも幸せを諦めない前向きな姿勢にとても好感が持てました。
イギリス生まれ。30代になって初めて本格的に小説を書き始め、人々の内面の葛藤や人間模様を描いて世界中の女性たちの共感を得る。ミルズ&ブーン社では187冊の作品を発表し、総発行部数は全世界で1億部を超える、ロマンス界の第一人者。2011年12月、がんのため65歳の若さで惜しまれつつ生涯を閉じる。