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1768年、パリの貧民街――エリナーは、男と賭博に目がない母親と、繊細で美しい妹の面倒を見ながら零落した暮らしを送っている。食べる物にさえ困り始めたある日、あろうことか母親が最後の金を持ち出してしまった。後を追い、退廃的な宴が開かれているという噂の館へ忍び込んだ彼女は、瞬く間に捕らえられ、館の主の前に突き出される。巨億の富で放埒の限りを尽くし、“地獄の王”と呼ばれるローハン子爵――彼は粗末なドレスのエリナーを興味深げに眺めると、意外にも手助けを申し出た。いい退屈しのぎを見つけたとばかりに。
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- 頁数
- 464頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2014年06月15日
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- 著者
- アン・スチュアート
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- 訳者
- 山本やよい
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- 定価
- 988円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2014年06月05日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91597-9
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- 書籍番号
- MRB-597
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- ミニ
シリーズ - 愛と享楽のローハン子爵家
- ミニ
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モニター
ローハンがとても素敵です! ヒーロー、ヒロインともに過酷な過去を背負っており、ローハンは堕落と無関心、エリナーは頑なさと冷静さを纏うことで身を守っているのですが、それがとても可哀想で辛いです。それでもそこはロマンス小説! しっかり幸せになってくれますのでご安心を。他の登場人物も個性的で、存在意義を疑う人物がいません。サスペンスを絡め、ラストまで怒涛の展開で読ませます。淫靡で背徳的な雰囲気も魅力的な作品でした。
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モニター
ヒロインがカッコいい! と思いながら読んだのは、これが初めてでした。このヒロインとヒーローでロマンスになるの? と思いましたが、読んでいくうちに、ドキドキ・キュンキュンが止まらず、一気に読んでしまいました。挑戦したことのないジャンルでしたが、読みやすいと思います。ドキドキ、キュンキュンしたい人には、ぜひおすすめの1冊だと思います。
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モニター
はじめてハーレクインの小説、アン・スチュアートさんの作品を読みました。これまでハーレクインって、上っ面だけの恋愛小説だと思っていました。でも、想像と全然違いました。人物やその時代の価値観や様式などしっかりと描かれていて、とても読み応えがありました。乾いた心を持つ亡命子爵ローハン、誰もが魅了される美しい妹に比べて自分は魅力がないと固く信じる男爵の娘エリナー。この2人が出会い物語が始まる。ローハンは少女エリナーの純真無垢な内に秘めた美しさを見抜き、彼女の心を手に入れようとする。一方エリナーは、過去の重苦しい体験とローハンの風評から、心を頑なに閉ざす。とてつもない大きな壁が二人の間にある。ローハンの想い、エリナーの戸惑い、二人の心の奥底にあるものや過去が次第に浮きぼりにされていくさまに、夢中になり、ひきこまれた。この物語の奥底にあるものは愛。欲望や快楽を求めていてはとうてい手にすることのできない、愛。二人は自らの心を認め、互いに心を開き、真実の愛を手にすることができた。読み終わった後、二組の幸せなカップルが出来上がっていた。そのどちらも、心から祝福でき、末永い幸せを願いたくなる、素敵な愛の物語でした。この物語を読めて良かったです。ありがとうございます。
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モニター
たとえどんな悲惨な目に遭ったとしても、それを忘れるために放埓の限りをつくし、ヒロインを手に入れるために妹を脅しに使うのは、ヒーローと呼べないヒーローです。でも、どん底にいても清純で芯の強いヒロインが、惹かれてはいけないと思っていても、惹きつけられる悪魔的な魅力があります。同時進行のヒーローの、傷痕がある友とヒロインの妹のロマンスが、廃頽したパリの暗い雰囲気の中で清々しさを感じさせ素敵です。
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モニター
今までここまでの長編を読んだことがなく、最初はちゃんと読めるかなと心配になりましたが、読み始めるとどんどん読み進んで行けました! 自分ではなかなか選ばない感じでしたが、面白かったので、よかったです。
数々の受賞歴を誇る全米ベストセラー作家。少女のころから文章を書くのが好きで、25歳のときに初めて小説を出版。以後、幅広いジャンルで旺盛な執筆活動を続ける。官能的なタッチとスリリングな展開が世界中で人気を博し、“ロマンス・フィクションの旗手”との呼び声も高い。