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英国社交界に彗星のごとく現れた、見目麗しき青年ハリー卿――彼が実はうら若き令嬢ヘティだと知る者はわずかな協力者を除いて他にいない。ヘティが男装して社交界に乗りこんだのには理由がある。最愛の兄を死に追いやった憎きオベロン侯爵に近づき、報復しようと胸に誓ったのだ。あんな卑劣な仕打ちができる人だもの、見た目も悪魔のように違いないわ! 会うまではそう決め込んでいたが、実際のオベロン侯爵は誰もが一目置くハンサムな紳士だった。戸惑いを隠して彼に敵意をぶつけるも相手にされず、業を煮やしたヘティは……。
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- 頁数
- 496頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2013年05月15日
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- 著者
- キャサリン・コールター
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- 訳者
- 杉本ユミ
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- 定価
- 985円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2013年05月08日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91544-3
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- 書籍番号
- MRB-544
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モニター
何よりも主人公が魅力的な作品です。美しい令嬢が社交界で紳士として立ちまわる姿に胸を高鳴らせずにはいられませんでした。ハリー卿として男達と遊びまわり、ウィットの効いた会話だけでなく乗馬や射撃はもちろん賭け事から色事まで、「紳士」と「令嬢」二つの顔を持つヘティの立ち回りと機転からは目が離せません!
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モニター
ヒロインが男装をして、男性としての様々な体験をしながら男性社会に馴染んでいく様子がとても面白かったです。ヒロインがどうやって兄の敵討ちをするのか、また女性である事が周囲にバレるのではないかとハラハラしたり、思わぬ展開の連続で、ページをめくる手が止まりませんでした。快活で意志の強いヒロインと高潔で冷静なヒーローがお互いに強く惹かれあい、二人で苦難を乗り越える姿が素敵でした。
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モニター
洞察力あふれる主人公なら男装を即座に見抜くかもしれませんが、このヒーローくんはちょっとニブくてかわいい? でも気づかないのも無理はない、だってハリー卿はそれはかっこいいのです。ダンディで拳銃の名手、娼館まで連れ出す悪友たちとの友情も素敵。ヒロインの兄を陥れた犯人は誰か、次から次へ起こる事件にハラハラドキドキ。当時の社会政治情勢を巧みに織り込んでいるのはさすがです。それでも後半のイチャイチャっぷり、ヒーローの悶々ぶりは微笑ましい! 久しぶりに読み応えのある作品でした。
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モニター
原題『LORDHARRY』の通りロード・ハリーに扮したヘティが兄ダミアンを戦死に至らしめたオベロン侯爵に復讐するための策士ぶりが物語の大半に描かれていて、その策士としてのページ数がやや多いかなと思いました。もっと本来の小生意気で可愛らしい、そして恋する乙女のヘティとオベロン侯爵のロマンスを読みたかったです。でも、それだけ人物が魅力的に書かれているので楽しく読めました。真犯人は思いもよらぬ人物でしたが、それもまた最後まで明かされず、読み応えがありました。
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モニター
男装の麗人ハリーが令嬢ヘティに戻った時のかわいらしさ、華々しいロンドンの社交界。宝塚の作品にもなりうるような、でも骨太さも併せ持つ魅力満載の一冊です。
テキサスの牧場で育つ。テキサス大学で学んだのち、ボストン・カレッジで歴史学の修士号を取得。卒業後はウォール・ストリートで企業幹部のためのスピーチ原稿を起こす仕事に就いた。1978年に処女作を発表。以後、歴史物ロマンスを中心に多くの作品を著し、ベストセラー作家としての地位を築いた。近年では現代物サスペンス・スリラーが人気を博している。カリフォルニア州在住。