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ある日突然、ロンドン社交界に登場した美貌のメリオット兄妹――彼らには大きな秘密があった。本当は姉と弟なのだが、身を隠すために性別を入れ替え、兄と妹に扮しているのだ。若い紳士ピーターを装うプルーデンスは、偶然知り合った年上のサー・アントニーに物怖じしない青年と気に入られ、社交界のよき指南役として何かと面倒を見てもらう。プルーデンスは温かな友情を喜ぶが、ときおり探るように見つめてくるサー・アントニーの鋭いまなざしに不安を覚えて……。ヒストリカル・ロマンスの祖が描く、ユーモアと波瀾に満ちた傑作。
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- 頁数
- 400頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年11月15日
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- 著者
- ジョージェット・ヘイヤー
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- 訳者
- 後藤美香
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- 定価
- 901円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2012年11月07日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91524-5
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- 書籍番号
- MRB-524
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モニター
本が届いたときに、大袈裟ではなく、本当に小躍りしてしまいました。当時の上流階級の風俗が細かく描写されてとても興味深く、また、歴史的な出来事も織り交ぜて、本当に読み応えのある作品です。主役二人のロマンスの行方が気になり、一気に読了しました。ジェーン・オースティンと同レベルで評価されるべき作家さんです。これからもどんどん邦訳を出して頂けますように。
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モニター
『素晴らしきソフィー』『令嬢ヴェネシア』『悪魔公爵の子』『愛の陰影』……翻訳されたジョージェット・ヘイヤーの本はどれも素晴らしく、大昔(?)の作品とはとても思えません。この『ひと芝居』も期待を裏切らない内容です。ジャコバイドの反乱直後という珍しい時代設定の中、意外な設定、洒脱なやり取り、ヒロインの父親である「老紳士」の蜘蛛の巣を張り巡らせるような企みと、魅力満載です。最後のどんでん返しも素敵ですね。。どっぷりと作品の世界に浸りました。
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モニター
コミカルで勧善懲悪の活劇ロマンス・ストーリー。非常によく書き分けられているので、登場人物や込み入った設定でもすんなり読むことができました。兄妹(姉弟?)たちそれぞれの歯がゆい恋もあります。でも、一人の野望を除いて大ハッピーエンドです。とてもかわいい物語でした。
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モニター
いままでのJ・ヘイヤーと同様楽しく読みました。プルーデンスもロビンも、はた迷惑な親を持って哀れですが、本人たちにあまり悲壮感がないので、読者としてはコメディを見ているかのようです。本人たちは気づいていない、次はどう出るかと読む手が止まりませんでした。
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モニター
兄妹が実は姉と弟というややこしい設定で、文章もピーターとプルーデンスが同人物なのに入れ替わり出てくるので、始めのうちは誰が誰だったのか混乱しました(ロビンとケイト、老紳士とバラム卿も)。ホットな描写もないし、ハーレクインとしては少し毛色が違う作品のような気がします。が、英国貴族社会の雰囲気やお芝居を見ているような表現やせりふが楽しく、中盤で老紳士が登場してからは一気に読み進めることができました。登場人物が多彩で魅力的だし、何回読んでも違った楽しみ方ができるような気がします。
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モニター
とにかく、一人に対する呼称が多くて最初大変! 入れ替わってるから名前が二つずつと、ヒーローなんてサー・アントニー、トニー、大きな紳士、ファンショーとコロコロ変わって呼ばれる。登場人物も多く話も複雑で、展開が早く頭に叩き込みながら読んでいたけど、後半になって慣れてきたらもう一気読み。純愛や事件がお腹いっぱい楽しめる。企み凄すぎだよ。
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モニター
20世紀前半に書かれた作品だけに、ホットなシーンは皆無です。それなのに登場人物の台詞が活き活きしていて、情景が目に浮かぶようで、わくわくしながら、一気に読めました。姉弟たちの父親はくせ者で、愉快な老紳士ににんまりしてしまいました。
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モニター
笑います! たくさん笑います!! 愛すべき老紳士の、イタズラ的策謀!!! そこに振り回される、ちょっと変わった姉弟。ロマンスの成就は? 平穏な日常はいつ訪れるの? と、心配しつつ、巻き起こる数々のハプニングに大興奮です! お話が終わらなければいいのに、ずっと読んでいたい本でした!
1902年英国生まれ。74年に死去するまでに約60作の著作を発表。綿密な時代考証に基づき、リージェンシーをはじめ英国の歴史を舞台にした恋愛小説を多数著した。ロマンス小説家のほとんどが彼女の作品を愛読し、強い影響を受けたと語り、現代のヒストリカル・ロマンスの原型となった。機知に富んだ会話、個性豊かな人物造形は出色で、今でも世界中のファンの熱は冷めることがない。