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クレイボーン公爵リチャードはついに、命を絶つ決心をした。4年前に悲惨な事故で妻子を失って以来、部屋に籠もって息をするだけの毎日だった。称号も財産も、もはや意味などない。生まれ育った城で死のう。そんな決意を胸に帰郷した彼のもとへ、ある夜更けのこと、何者かが訪ねてくる。誰にも会う気はないと門前払いを食らわそうとするも、訪問者は使用人の制止を振りきって城内に入り、叫び始めた。「公爵はどちらにいらっしゃるの?」たまらずリチャードが廊下に飛びだすと、そこには赤い髪の美しきレディが佇んでいて……。
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- 頁数
- 496頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年05月15日
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- 著者
- キャンディス・キャンプ
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- 訳者
- 佐野晶
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- 定価
- 985円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2012年05月08日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91499-6
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- 書籍番号
- MRB-499
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モニター
「唯一の本物の愛」。ヒーローが愛する妻と娘を事故で失い、自殺を決意した公爵となると読むのを躊躇しました。ヒーローとヒロインの愛が唯一の本物の愛であってほしいからです。でも、読み始めると文章の読みやすさに驚かされます。ヒロインは、赤毛の美しい家庭教師。父親のスキャンダルから身を落としたにもかかわらず、意思の強い、勇気のある前向きな女性。ヒーローは、悲しい過去をもつ、尊大で人を寄せ付けないハンサムな公爵。二人がいつ出会うのか、いつキスするのか、ミステリーも加わり、わくわく、少しはらはらします。そして、ヒーローとヒロインの愛は、間違いなく唯一の本物の愛です。こちらは、3部作 の2作目ですが、登場人物が魅力的で他の作品も読みたくなります。もちろん、前作を読まなくても十分楽しめる作品です。
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モニター
〈ザ・アインコート〉3部作の第2弾ということで、前作が未読だったため少し心配していましたが……悲劇的な過去を持つヒーローとヒロイン、ミステリー仕立ての滑り出しで、あっという間にストーリーに引き込まれました。ややホットなシーンもプラスされ、イッキ読み度満点です。読後感は清々しいもので、第1弾、第3弾も是非、読破したいと思いました。
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モニター
単なる恋愛模様に留まらず、たくさんの人間模様が複雑に絡み合った物語です。同時進行で進むいくつかのストーリーの謎が後半にいくにつれ解明されていき、その都度前に戻って読み直し、なるほどと思わされました。ハーレクインの小説ならではの、逆境の中でもたくましく生きていく主人公に感情移入しながら最後の結末まで待てず、一晩で読み切りました。
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モニター
ストーリーを読んで「眠り姫」を思い浮かべました(と言っても、ヒーロー&ヒロインの立場が逆だし、ヒーローが悲嘆の中から目覚めるきっかけはヒロインの甘いキスではなく、歯に衣着せない率直な物言いの「喝」ですが……)。行動力のある魅力的なヒロインと、最初は少しダメンズだったけど実は正義感のあるヒーローのやり取りは、時に熱い言葉の応酬があるものの、誠実さと優しさ、それに大人の落ち着いた雰囲気に溢れ、とてもロマンチックです。
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モニター
帯にある通り、まさにイッキ読み。ヒストリカルが苦手でもすんなり物語に入り込めます。何よりヒロインが魅力的! 率直でタフだけど健気で初心で……。ちょっとヘタレな公爵との恋愛の行方に、クローズド・サークル仕立てのミステリのスパイスもピリッと効いていて、とても楽しめました。シリーズの他の作品もぜひ読みたいと思います。
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モニター
キャンディス・キャンプのヒロインは勝気で自分の考えをしっかり持っているのに自分の恋愛には少し臆病な女性が多いですよね。今回のヒロインも教え子のために、妻子を亡くし生きる意味を無くしたヒーローにあなたが自殺しようとかまわないなどいい、ヒーローに生きる感情を目覚めさせていきます。でも、自分はスキャンダルな過去があるのでヒーローと共に生きることはできないと悩むところもキュンときました。
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ポテト
3部作の真ん中のこの作品から読みました。泣くヒーロー? どんな展開になるんだと興味を持ちました。身分の違う2人が激しく惹かれあい恋に落ちていく様に気持ちよく酔いしれましたよ。
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である。