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宮廷一の美女と評されるアデレイドは軽薄な男たちに言い寄られる毎日に辟易していた。そんなある日、戦地から帰ってきたばかりらしい精悍な騎士アルマン卿に鉢合わせして目を奪われる。初めて胸のときめきをおぼえながらも、アデレイドは彼に近寄るまいと決意した。暴君の父と奴隷のような母を見て育った彼女は結婚しないと固く誓っているのだ。だがその矢先、二人は王ヘの謀反の企てを偶然耳にしてしまう。声の主を突き止めるには、いったいどうすればいいの? 戸惑うアデレイドに、アルマン卿はふとひらめいたように口づけた。
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- 頁数
- 432頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年03月15日
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- 著者
- マーガレット・ムーア
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- 訳者
- 正岡桂子
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- 定価
- 933円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2012年03月07日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91493-4
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- 書籍番号
- MRB-493
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当時の宮廷生活が、彷彿とされます。主を選ぶことができない、誓約をしたからにはどんなにいやな男でも、主人としてたてなければいけない、それが王と騎士の関係であればなおさら……いらだちも屈辱も全部飲み込んでひたすら王に尽くすアルマン卿に深い同情を覚えました。両親の結婚生活を見て、レディ・アデレイドも最初は頑なに結婚を拒んでいましたが、自由を奪われるのではなく、アルマン卿といるともっと自由になれるということがわかった後の彼女は、のびのびと彼を愛し、彼のために奔走し、ともに対等のパートナーとなり得る関係を築いていこうと、とても素敵な女性になっていきます。(なんとなくスピンがありそうな予感? 弟のベイアードとか……)【モニター】
【編集部より】アルマンの弟ベイアードがヒーローを務める次作『The Notorious Knight』 は2012年7月に刊行予定です。 -
モニター
育った家庭環境のせいでお互いに固い信念を持っているヒロインとヒーロー。心が締めつけられるくらい辛い経験をしていますが、とても愛情深いヒーローに読んでいて心が癒されます。ロマンスも出逢いから素敵でした。ストーリーの展開も早く、どんどん引き込まれていきます。ラストまで目が離せませんでした。ヒロインがヒーローに惹かれるのも納得です。ヒーローの魅力満載でした! とても面白かったです。
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モニター
女性の立場が弱い時代に自立を貫こうとするヒロインと彼女を守ろうとするヒーロー。今では当たり前のことが難しかった時代ならではのストーリーは、緊張感があって面白かったです。時代が変わってもロマンスは変わりませんね。
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モニター
マーガレット・ムーアのリージェンシーは読んだことがありましたが、中世ものは初めてなので、新鮮に感じました。ジョン王の横暴さや、宮廷の様子にはビックリ! そして、アデレイドの結婚を拒否する気持ちは、題名のとおり、自分で自分を鳥かごに閉じ込める気持ちそのものでした。ヒーローのアルマンの高潔さが光ります。弟を主人公にした作品はあるのでしょうか? ぜひとも読みたいですね。
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モニター
ヒーローもヒロインも周りに流されず、立場や考え方は違えど、強い誇りと信念を持ち、敵も味方につけるカリスマ性を持っています。時代背景も政治や宮廷の嫌らしさ、華やかさを上手に組み込み、他の登場人物も関連作が出て欲しいような魅力的な人達でした。ある成り行きから婚約者のふりをしますが、互いを思い、次第に惹かれ合います。障害をどう乗り越えていくか、先を読むのが楽しみでした。映画を見てるような素敵な作品です。
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モニター
冒頭の騎士アルマンとヒロインのアデレイドが厩で初めて出会うシーンはとても素敵でした。二人は偶然にも暗殺計画を聞いてしまい、その声が誰であるかを突き止めて阻止するため奔走します。惹かれあう二人の関係がどうなっていくのか、謀反を無事に阻止出来るのか最後まで目が離せませんでした。中世の雰囲気たっぷりで魅力ある作品です。
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モニター
アデレイドが立てた誓いのため、お互いに惹かれつつも、なかなか結婚には結びつかず、もどかしさも感じます。でも、その分アルマンの寛大さが超かっこいいです。女性としてこんな風に尊敬され尊重されたら、本当に幸せ。謀反計画の犯人探しでサスペンス要素もあるし、途中からは予想外の展開にやられたという感じでした。アルマンの弟のベイアード、(今回は名前だけの登場の)アデレイドの妹たちと魅力的な登場人物も多く、シリーズ化されるのでは? と期待しています。
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モニター
囚われのお姫様と、素敵な騎士との恋。お互いに好意を持っているのに、すれ違いばっかり! でも、宮中に存在する陰謀や、人々の欲望に立ち向かう姿がとても印象的でした。上品な大人の恋物語を読ませて頂きました。ただ甘い恋だけじゃなく、ドラマチックな波乱を味あわせてくれたボリューム感たっぷりの一冊でした。
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モニター
出逢って一瞬にしてお互い惹かれあうアデレイドとアルマン。両親の姿を見て育った彼女は結婚しないと硬く決意するも、二人は王への謀反の企てを耳にしてしまい、行きがかり上、偽りの婚約をして犯人を突き止めることに。美しいヒロインとハンサムで魅力的なヒーローを描いたマーガレット・ムーアの作品はやはり読みごたえがあり、一気に読んでしまいました。
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あかひな
アルマンの素敵な男性像がマーガレット・ムーアらしいなと思いました。互いに惹かれつつアデレイドとの距離がなかなか縮まらず、じれったさの中にもドキドキ感があり、また、二人で協力して暗殺の陰謀を阻止しようとする姿も勇敢です。
中世のイングランドを舞台にした作品で好評を博す。作家になったきっかけは、8歳のとき友人とともに、美しい乙女とハンサムな男性が主人公の物語を作り上げたことだったと振り返る。トロント大学では文学士号を取得。現在、作品数は40を超え、フランス、イタリア、ドイツなど世界中で出版されている。