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美術鑑定家のリンジーはある日、FBIに捜査協力を依頼された。彼らは盗まれた美術品を捜しており、リンジーの役目はある男性と恋人のふりをしながらそれを見つけ、本物か見分けること。そのためには友人も含め周りの人間を欺かねばならず、リンジーは葛藤する。しかも恋人役のカトリンは国際的財団の実力者で、ハンサムで紳士ながらどこか影のある男。「何があっても僕がきみを守る」彼にそう言われると、仕事とわかっていても胸が高鳴り、うろたえずにいられない。そんな不安を抱えたまま恋人同士の演技がスタートするが……。
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- 頁数
- 368頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年02月15日
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- 著者
- エリザベス・ローウェル
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- 訳者
- 泉智子
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- 定価
- 817円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2012年02月10日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91490-3
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- 書籍番号
- MRB-490 (初版HTPX-3)
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モニター
いつものことながら、ローウェルの作品は世界観や芸術の描写が面白くて、まるで映画を見ているような感じがしました。ローウェルの作品にはいろんなジャンルの芸術が出てきますが、どれも思わず興味を持ってしまいそうなくらい細かく表現されているのがすごいと思います。もちろんロマンスの部分も読み応えがあって、ニヒルなヒーローと正直で傷つきやすいヒロインとのラストは感動で泣けました。
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モニター
幾重にも張り巡らされた偽り、息詰まる駆け引き。上質でロマンティックなハードボイルドのはじまりです。話が進むにつれ、心が弱ってしまうヒロインとその痛みに共感するヒーローの距離は狭まってゆきます。でも、そこにある熱をお互いに伝えることができずにいるもどかしさが、ロマンス小説であったことを思い出させてくれます。それくらい、ストーリー性のあるMIRA BOOKSらしい作品です。
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モニター
エリザベス・ローウェルは好きな作家なのですが、長編でしかもロマンティックサスペンスを読むのは初めてでした。最初は戸惑いましたが、読んでいるうちに時間も忘れて一気に最後まで。何度も意表をつかれる展開、何より切ない二人のロマンスに大満足! もっと他の作品も読みたいと思いました。
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モニター
囮捜査で恋人同士を演じるリンジーとカトリン。そして中国の深い歴史。アメリカ人が中国の歴史を語るんです! それだけでもFBI+囮+恋人のパターンに収まり切らない面白さ。息を呑む展開で、裏があって、もっと裏があって……途中でやめられませんでした。もちろん最後はハッピーエンド。本当にすばらしかった!
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モニター
身内もなく孤独な身の上、そして子供時代の悪夢に怯える日々のヒロインは、陰謀と裏切りに翻弄され誰も信じられなくなってくる。これでもかというくらい辛い立場に立たされてとても可哀想で涙が止まりません。冷徹なヒーローは、正義感の強さとはかなさを持つヒロインに惹かれ、守ろうとします。彼女も別れを覚悟しつつもそんな彼の事を理解している。歯がみしつつハラハラしながら読みました。作品が書かれた時代、兵馬俑坑は発掘途中ですが、観光名所となったり、状況が変化した今の中国と比べられたのも面白かったです。
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モニター
ロマサスでこれほど中国の歴史や文化が核になるものを読んだのは初めてで新鮮でした。しかし、それ以上に、正義のため囮捜査に協力したのに、そのせいでこれほどまでにヒロインの心が傷付けられてしまうというシリアス展開に驚かされました。想像以上にサスペンス要素が強かったですが、苦しむヒロインを敵だけでなく、時に彼女に惹かれる自分自身からすらも守ろうとするヒーローの葛藤や心情が胸を打ち、とても魅力あるロマンス感の味わえる作品でした。
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モニター
一番初めの出だしは、サスペンス系なのかな?という感じで、読み進めていきましたが、途中からはロマンスの要素も十分に含みつつ、ハラハラドキドキするような展開に進んでいきます。一体どうなるのか!? とっても気になるところで上巻が終わり、とても続きが読みたくなります!
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モニター
アメリカと中国、二大国を舞台にした極上のスパイ小説であり、ロマンス小説でもあり、読み応え十分な内容でした。中国の青磁器をめぐるさまざまな思惑と、だましだまされ誰を信じればいいのかわからないヒロインを支えるヒーローの深い思いにせつなくなりました。嘘をつけないヒロインと駆け引きのためなら嘘をつくことをいとわないヒーロー。二人の心理戦に引き込まれ、ラストまで一気に読みました。
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モニター
ヒロインは美貌の学芸員、アジア美術鑑定の第一人者で、正直をモットーに堅実に生きてきたが、偶然FBIから依頼を受け、中国の囮捜査に巻き込まれてしまう。運命に翻弄されて弱っていくヒロインを守るヒーローが素晴らしい! ヒーローは現在は命をかける仕事から足を洗った富豪だが囮捜査の愛人というやっかいな仕事に巻き込まれたヒロインを愛し、守り抜く。ロマサスの中でTop5に入る格好いい大人のヒーローでありラブシーンも素敵だった。
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モニター
心惹かれる男性と人前で恋人同士を装う囮捜査なんてドキドキ、ワクワクすることでしょう。でも、誰を信じたらいいのか、ヒーローのカトリンの素性が謎のまま物語は進んでいきます。エロティックで謎めいたストーリーは読みごたえありました。
1975年にアン・マックスウェル名義でデビュー。82年よりエリザベス・ローウェルとしてロマンスを書きはじめる。NYタイムズなどベストセラーリストの常連で、受賞歴も豊富。創作範囲はロマンス、SF、ミステリー、歴史小説、ファンタジーなど多岐にわたるが、自分の信念をもっともストレートに表現しているのがロマンスだと話す。同じく作家である夫との共著もある。