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瓦礫と化した町を、ケイティは必死に息子を捜して彷徨った。先ほど突如町を襲った竜巻は一瞬ですべてをなぎ払った。公園にいた子供たちは何とか教会に避難したが、息子の姿だけがどこにも見当たらないのだ。あの子の身に何かあったら……嗚咽を漏らすケイティの脳裏に浮かぶのは、幼い笑顔、そして遠く離れた夫J・Rの姿だった。彼と別居し始めたのは3カ月前。発端は些細な諍いだったのに、今では溝の埋め方がわからずにいる。ケイティは空を仰ぎ、愛する夫を想った。助けて、J・R――私たちを助けられるのはあなただけなの。
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- 頁数
- 400頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2011年12月15日
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- 著者
- シャロン・サラ
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- 訳者
- 新井ひろみ
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- 定価
- 880円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2011年12月02日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91480-4
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- 書籍番号
- MRB-480
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モニター
冒頭はホットな場面で始まりましたが、ストーリーはとてもシリアスなものです。胸が痛むような事件を通して、壊れかけた夫婦が絆を再確認して必死に幸せを取り戻していきます。その過程の登場人物それぞれの心理描写に引き込まれ、どうなるのか先が気になってしまい、サスペンスものが苦手な私でも一気に読んでしまいました。困難に立ち向かう夫婦の絆や町の人々の優しさと支え合いが心に残る作品です。
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モニター
竜巻が起こり、その際に起こった事件について話が進められていくのですが、ハーレクインの作品なので軽く読めると思っていましたが見事に裏切られました。竜巻の被害の情景を描いている部分が今回の震災と重なり、またその際に起こった事件の重い内容に、被害者とその家族の気持ちにグッと引き込まれました。特に事件が解決へ向ける辺りからはスピード感のある展開で一気に読めてしまいました。面白かったです。
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モニター
まず冒頭の作者のコメントで、子供への性的虐待に対する作者の考えが書かれていたので、少し読むのが不安になりましたが、読み進むうちに大丈夫だと感じました。竜巻に襲われた町と人々の思いが、前作「エターナル・スカイ」と同時進行で綴られます。今作では行方不明になった子どもと別居中の父と母、それぞれの思いが交錯する中、ストーリーが進んで行き、ページをめくるのももどかしい程でした。何を失くしても大切なのは家族の絆、愛する気持ちなのだということを教えてくれた作品でした。
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モニター
3部作の内の2作目という事でしたが、1作目を知らなくても問題なかったです。主人公・ケイティの終始弱々しい感じはあまり共感できませんでしたが、この先はどうなるのだろう?という気持ちになってハラハラしながら読みました。他の2作も読みたくなりました。
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モニター
シャロン・サラの作品では、サスペンス的なものを読んだことがなかったので新鮮で、実際に起こり得る事件を題材にしているのでリアルに感じられました。また、主人公のケイティのトラウマが震災とも重なり愛する人と暮したくても暮らせない気持ちもわかる気がします。でも、ボビーとの絆がきれることなく、一緒に事件に立ち向かう2人の姿に感動しました。
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モニター
自分達の力ではどうすることもできない災害に見舞われたケイティとJ・R。頭によぎるのは『もしあの時、別の選択をしていたらこんなことにはならなかったかも』という気持ち。そんな二人が消息を絶った幼い息子のため、あきらめることなくお互いを支えあいながら立ち向かっていく姿がとても素敵でした。最後までハラハラしながら一気に読める作品です。
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モニター
幸せに暮らしていた家族が、一瞬で不幸になってしまう。今の世の中、物語の中だけではなく、実際に悲惨な事件が私たちのまわりでも日常茶飯事のように起きています。ボビーのように子供が犠牲になるのは本当に辛いし、親の気持ちは当事者にしか分からないと思います。そんな時、自分だったらどうすればいいんだろう。母親のケイティをみていて、どんなときにも大切な人を信じ続けることの大切さを痛感しました。父親のJ・Rの様に、強く家族を守り抜く姿に感銘をうけました。
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モニター
ハリケーンで両親を失い、心の傷が癒えていない主人公のケイティに次々と困難が…。もうハラハラドキドキ、読んでいる私も「お願い、助けて!」と叫びたくなりました。読後は、愛する人を信じることは大切だとしみじみ思いました。
オクラホマ生まれ。存在感のあるキャラクターと刺激的なプロットを得意とし、各紙ベストセラーリストの常連。実生活で様々な葛藤を経験した彼女の作品は、エンターテイメント性の高いサスペンスの中にも人間への深い愛情が込められている。作品で人を癒すことが最大の喜びと語る。ダイナ・マコール名義でも多くの作品を著し、ひと味違った作風でファンを増やしている。