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レイヴンスカー伯爵デヴィンは社交界を賑わす放蕩者。恵まれた風貌ゆえ女性に不自由せず、享楽的な生き方にどこか虚しさを覚えつつも独身を謳歌している。一方で伯爵家の領地は困窮の一途を辿り、ついに長男の彼が裕福な花嫁を娶るしかなくなった。そこで母が相手に選んだのが、莫大な持参金を持つ、アメリカから英国に来たばかりのレディ。どうせ自国で嫁ぎ先が見つからない、不器量な田舎者だろう。気乗りはしないが他に手もなく、腹を括ったデヴィンは彼女の邸宅に赴く。そしてろくに顔も見ぬまま求婚の言葉を口にするが……。
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- 頁数
- 512頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2011年11月15日
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- 著者
- キャンディス・キャンプ
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- 訳者
- 佐野晶
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- 定価
- 985円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2011年11月04日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91476-7
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- 書籍番号
- MRB-476
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モニター
面白くて、読み始めたらもう最後までイッキ読みでした。さすがキャンディス・キャンプのヒロイン。人生に前向きで、素直で、ひたむき。周りの人たちに愛され、そして皆を愛し、自立したすばらしい女性です。最初、ヒーローはどうしようもない放蕩者でしたが、放蕩の仮面の奥に隠れていた、愛すべき人間性をヒロインによって引き出され、その心の変化が丁寧に書かれています。次回はきっと、屋敷に引きこもっているあの人がヒーローでしょうか? 彼が幸せになるところがぜひ見たいです。
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モニター
最初はヒーローの考えが甘すぎて大丈夫かと思いましたが、ヒロインがしっかりしていて、とてもかわいい! ヒーローを操縦する様子がほのぼのして良かったです。ちょっとサスペンス的な要素もあってドキドキしました。
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モニター
ヒーローとヒロインの恋の駆け引きが面白く、一気に読むことができてうれしかったです。
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モニター
なんと男前なヒロインでしょう。またC・キャンプのヒロインらしく茶目っ気もあり、とても好感がもてます。それに対してヒーローがなかなかのダメ男っぷりです。ロマンス小説のヒーローがこれで良いの?ってぐらいです。でもそこは巨匠、読んでるうちにこのカップルは、これはこれでバランスが取れてていいのかもって思っちゃいます。ヒロインがヒーローを手のひらで転がしてる感じも読んでいて気持ちいいです。最後までリズムが良くて読後感のすっきりした作品だと思います。これは一読の価値アリ。
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モニター
これヒストリカル?と思うくらい。ヒロインは言いたいことをヒーローに言うわ、ライバルとも堂々と張り合うわで、読んでいるこちらも気分爽快。ヒーローのことをとても愛しているだけに時には冷たく振る舞い、時には手を差し伸べ、励ますヒロインは本当に素敵な女性。最初は爵位と顔だけのヒーローに見えましたがヒロインに会ってからはヒロインを想うどうしようもない気持ちに戸惑いながらも変化して、本来の性格が現れていくところが良かったです。コミカルなようで駆け引きや思わぬ事実の発覚もあり、かなり骨太な内容だったので最後が慌ただしく終わってしまったことがちょっと残念。
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モニター
この本を読んでまず面白いと感じた事は主人公の男性が最後までいわゆる「かっこいい」男性ではなく「やさしくて芸術を愛する」男性であったことでした。かたや女性のほうは「意思が強く最後までやり通す」性格が貫かれていて、こちらもとても親近感のわくものでした。時代設定は何百年も昔ですが、実はキャンディスが現代の日本を熟知していて、そのことを面白く感じて作り出した作品では?と思ってしまったほどでした。
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チャチャコ
この作者のファンです。ヒーローは周りの評判とは違って本当は誠実な人柄。また、ヒロインは自立心のしっかりしたロマンチスト。今回もヒーローとヒロインの駆け引きが面白くワクワクしながら次の展開は?などと考えながら一気読みしちゃいました。是非読んで爽やかな気分を味わうのも良いと思います。
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である。