初めてキャンディス・キャンプ作品を読みました。1986年の作品とは思えない程、古さというか時代を感じさせない、ハーレクインらしい作品だと思います。自由奔放な母を反面教師にしているヒロイン・ジェシカ。母の生活拠点のアパートメントを管理している自由人のヒーロー・キール。普段の二人なら決して出会わない、正反対の二人が出会い、惹かれあう描写は、第三者である読者の私も思わず引き込まれてしまう位ハーレクインらしい世界でした。

キャンディス・キャンプはやっぱりいいです!　今作は現代を生きる女性、特にキャリアウーマンに共感をよぶ内容だと思います。自分でも知らぬ間に疲れをため込んでしまったジェシカはキールと出会ったことで愛や幸せを知り癒されていきます。ラストの方で母ヴィブのアドバイスが胸を打ちます!　作品を通して自分の人生やキャリア、周りの人たちなど色々考えさせられました。もちろんロマンスもばっちりでした(笑)

初版時に読んだ本(クリスティン・ジェイムズ名義)なんですが、古さを感じさせない魅力的な本です。久々に読んで、キャンディス・キャンプだと思いました。一途なヒーローに魅力を感じました。

過労で倒れたヒロインが母の住む街で休暇中を過ごすことになり、ヒーローと出会い恋に落ちます。働きすぎで周りが見えず頑なだったヒロインが癒されていく過程や、ヒーローとの関係に悩むところが丁寧に描かれています。等身大のヒロインに好感が持てました。柔軟な考え方ができるようになったヒロインが幸せをつかめてよかった。

キャンディス・キャンプの作品で初めてコンテンポラリー(現代ロマンス)を読みました。あまり期待していなかったのですが、おなじみのキャンプ節で、一生懸命に自分の人生と向き合うヒロインはここでもしっかり存在しました!　母のようになるもんか、とキャリアばりばりのヒロインが、健康を崩し、療養した先で出会う謎の男性。この男性との言葉のやりとりで自らの人生を考え直し、またこのヒーローが抱えていた過去が明らかになったあたりからが、最高に盛り上がりました!

こんな素敵で尽くしてくれるヒーローがいたら最高!!なのに…と読みながらヒーローにメロメロになってしまいました。物語はお互い心に傷をもつ二人のちょっぴり悲しいロマンス。ヒロインがヒーローにより一人の女性として成長し読後感が清々しく面白かったです。この作家さんの他の本ももっと読みたくなりました。

とてもスタイリッシュでカラフルな物語です。仕事中毒で女性らしさ(乙女心)も忘れかけていたキャリアウーマンが一人の男性に出会い、恋に落ちる事で花開いて行く過程がとても丁寧に、そして情熱的に書かれています。最近恋をしていない人、仕事に忙しい人にぜひ読んでいただきたい小説です。恋がしたい。綺麗になりたい。そんな魔法にかかる事請け合いです。

登場人物は2人だけ。主人公は、美人で働きウーマン。あることをきっかけに突然の休日を与えられる。うんざりする気持は彼の出現でたちまち夢の数週間に変わる。後は2人の気持ちの揺れ動きを読む側も一緒になって、ハラハラし、応援し、嫉妬する。ロマンスの王道を行くけれど、でも結末が解っているからこそ、安心してその夢の中に入って行ける。ロマンスはこうでなくちゃ!と思わせてくれる物語。

ヒーローが過去を隠していることが、二人の溝を生み、その溝が思いやりや深い愛へとなっていくのが良かったです。ただ、もう少し二人の心の葛藤の描写があっても良かったかもしれない。