1902年英国生まれ。74年に死去するまでに約60作の著作を発表。綿密な時代考証に基づき、リージェンシーをはじめ英国の歴史を舞台にした恋愛小説を多数著した。ロマンス小説家のほとんどが彼女の作品を愛読し、強い影響を受けたと語り、現代のヒストリカル・ロマンスの原型となった。機知に富んだ会話、個性豊かな人物造形は出色で、今でも世界中のファンの熱は冷めることがない。

ついに、あのジョージェット・ヘイヤーが日本上陸です!!ヘイヤーは、1900年代初頭生まれ、1974年死去の古い作家。そして、今のロマンス小説のスタイルを創りあげた人物——と説明するのは簡単ですが、とにかく読んでみてください。今慣れ親しんでいるものはここからきたのか、と深くうなずいていただけるはず。そして、なぜ今まで日本の出版社は気づかなかった?と思わずにはいられない、本当に面白い本です。今回は原題TheGrandSophyという、ヘイヤーが作家としていちばん脂がのっていた50年代の名作をお届けします。リージェンシーの明るい時代設定に、思わずふきだしてしまうエピソードの数々(これほんと、編集中に何度笑ったかわかりません)。初邦訳の第一弾を飾る華々しい作品です。でも、実はこれだけではないんです。MIRA文庫が次回の刊行に向け準備中のヘイヤーは、また雰囲気のがらりと違うヒストリカル。ジョージ王朝時代を舞台にしたそちらも乞うご期待!