親友の画策によって、密かな想い人と数日を過ごす事になったヒロイン。幼少時代に心の傷を抱えた彼女の恋を邪魔するように襲う過去の亡霊。戦争で自身も傷を負い、田舎にひきこもるヒーローがヒロインを守り、支え、紳士であろうとする姿勢に好感が持てます。最悪のタイミングで再会し、気まずさの漂う二人がどうなっていくのか…ドキドキで、途中で本を閉じられません。切なさが堪らない一冊。

過去のトラウマから感情を押さえ込んでいたブランシュがレックスとの再会により心を開き始め恋するようになる様がとても素敵で、かわいらしい。一気に読み進めてしまう上巻です。

父の喪が明けたとたん、ブランシュの元へ訪れる228人の求婚者から逃れるように、ひそかに心引かれる元婚約者の弟レックスの領地に向かう。惹かれあいながらも、すれ違う二人に、読んでいるあいだずっと、やきもきしていました。初恋だからこその純粋な想いの深さに、心惹かれました。

この作品は、<ド・ウォーレン一族の系譜>第4弾ですが、初めて読みました。ブランシュの美しさや心の優しさが素敵に描かれている事と、ブランシュとレックスの過去に、つらい経験をして心に傷を抱えた二人だからこそわかりあえる・・・そんな切ない物語だと思います。ブランシュは幼い頃のトラウマに苦しめられ、レックスを思い、そして離れようとする、そんな気持ちに涙がでました。お互いを思いやる心が素晴らしく描かれた作品だと思います。

お互いに心の傷を持つヒーローとヒロインの恋は涙、涙でした。トラウマに苦しみながらもヒーローを愛し続けるヒロインがせつなかったです。ヒーローも心の傷からヒロインを受け入れられず、ヒロインのトラウマを理解できるようになるまでが長く、もどかしい気がしましたが、その分二人の気持ちが通じたときは感動ひとしおでした。ヒーローとヒロインの心理が細かく描かれていてしっとりとした気分で読めたいい作品でした。

ヒロイン・ヒーローともに、心に深い傷を負っていています。特にヒロインはそのことに蓋をしていて、ヒーローを好きになるにつれ、感情が揺り動かされて過去のトラウマが表面化してきます。今の様に情報がなく、自分を信じることができないヒロインを、ヒーローが静かな決意でもって癒していく様子に感動しました。

初めて見る作家さんの名前に、どんな世界が展開されているのか想像もつかないまま読み始めました。幼い頃のトラウマで感情を持てなくなった、優しく品の良いヒロインが、戦争の英雄でありながらその傷と裏切りによってできた心の傷のために引きこもっているヒーローの凍った心を溶かし、二転三転するすごいストーリーに驚きました。これは<ド・ウォーレン一族の系譜>シリーズの4作目。このシリーズの既刊作も個性的で一気に読んでしまいましたよ。

ブランシュとレックスとの緊張感ある会話のひとつひとつ!　幼いころのトラウマや、戦争でのトラウマで、お互いに素直になれず、でも次第にひかれていく・・・。読んでいてどんどんと物語に引き込まれていくのを感じ、もう一気に読んでしまいました!!　愛の力は今も昔もかわらないということですね!!

子爵令嬢ブランシュは亡き父の莫大な財産管理を手伝ってもらえる夫が必要だったが結婚とは無縁でいた。そんな彼女を見かねた親友が縁を取り持ってくれた。相手は八年前から彼女が心をときめかせていたレックスだった。お互いの心が溶け合い始めたころ彼女が激しいトラウマに襲われる。心乱れる彼女をやさしく包み共に困難に立ち向かってくれた彼。二人の愛の強さに涙しながら読んだ感動作でした。

ヒロイン、ヒーロー共に過去の出来事がきっかけで大きな傷を負っていますが、お互いへの思いをきっかけにその傷を乗り越えていきます。読み始めると、そんな二人の姿に、上下巻の長編でしたがページをめくる手が止まらず、すぐに読み終えてしまいました。
ヒーローへの愛をきっかけに心を開いたことで、蘇ってしまった過去の記憶のせいで怯えるヒロインを支えようとするヒーローが、まず自分の過去を乗り越えるためにある行動をとるのですが、感動とかすかな哀しみがあふれるシーンでした。
シリーズ物の4作目ですが、ここからでも充分楽しめます。でも過去の作品の主人公であるヒーローの兄弟たちの登場シーンや、以前からお互いにほのかな思いを寄せ合っていたと見受けられるヒーローとヒロインの描写を見ると、過去の作品の中の本作の二人の出会いのシーンや、過去作品の主人公たちのロマンスも読んでいれば、より深く楽しめたのだろうな、と少し残念に思いました。

もう三回も読み返してしまいました。つらい過去を抱える二人が惹かれあい、再会して、深くお互いを愛するようになります。しかし次々に問題が起きて、ブランシュの決断に身を切られるような思いになりました。傷ついていたレックスが彼女のために立ち向かっていく姿は男らしくて、もう素敵としか言いようがありません。はやく幸せになってほしいと、こっちが応援したくなるようなストーリーでした。

ヒストリカル好きな私は上・下あっという間に読んでしまいました。会話のおもしろさ、駆け引きのおもしろさ!　情熱的な場面も興味しんしん!　憧れる貴族の生活がわかりやすく、けっこう大変なのは今も昔も同じなんですね～。初恋の胸きゅんを味わいたい人、はまりますよ。

ブレンダ・ジョイスの<ド・ウォーレン一族の系譜>第一作目「仮面舞踏会はあさき夢 」から登場していたブランシュの話。一作目を読んだときからとても気になっていた人物だったので興味がありました。過去の悲惨な出来事から感情を押し隠したヒロインと隠者のように暮らしているヒーロー。ヒーローと接していくうちにだんだん人としての感情を取り戻していくヒロイン。しかし、過去の出来事が二人に影を落としていきます。
登場人物がつらい境遇に陥り、読んでいて心が痛くなるところもあるのですが、奥が深くて読み始めたらとまらなくなりました。おすすめです。

心から愛しているのに幼少期のトラウマから愛を捨てようとしたヒロインと、心と体に傷負ったヒーローが愛し合います。とても切ない作品で一気読みしてしまいました。コーンウォールの荒野が舞台で、本当の愛を知っている人もまだ知らない人にもお勧めの作品です。

心に傷を負った2人がお互い気遣いながらもすれ違う過程が切なかった。一作目で感情のないお人形のようだったヒロイン。トラウマを克服して幸せになってよかった。ヒーローもひねくれた面もあるけど高潔で好感が持てました。前作を読んでなくても楽しめる一冊です。