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未亡人ながら変わらぬ美貌で、社交界の名花であり続けるフランチェスカにはひとつの才覚があった。それは、恋に不慣れな男女の縁談をとりまとめること。あるパーティの席、旧知のロックフォード公爵に挑発された彼女は、勢いで彼と賭をしてしまう――このシーズンが終わるまでに、彼が選んだ女性を婚約させてみせる、と。そして公爵が指さしたのは、父の看病で行き遅れ、財産もなくて壁の花となっている冴えない令嬢コンスタンスだった。ところがフランチェスカの思惑に反し、コンスタンスは予想外の男性と恋に落ちてしまい……。
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- 頁数
- 400頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2014年08月20日
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- 著者
- キャンディス・キャンプ
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- 訳者
- 佐野晶
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- 定価
- 901円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-91398-2
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- 書籍番号
- MRB-398
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- ミニ
シリーズ - 伯爵夫人の縁結び
- ミニ
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モニター
時代背景に詳しくなくても、すんなり読み進むことができました。大きな事件のようなものはないのですが、コンスタンスの気持ちがゆれる様子が、いじらしく思いました。自分に自信がもてなかったのに、フランチェスカやドミニクとの出会いで、少しずつ変わるのですが、決断の時になると、つい自分のことよりも周りを気遣う気持ちを優先させているところが切なく、胸がキュッとなりました。フランチェスカの恋路も気になりました。
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モニター
ロマンス小説といえば主役2人のどちらかの視点から始まるのが常ですが、そうではないところが最初から楽しませてもらえます。そんな陰の主人公とも言えるフランチェスカの働きにも注目ですが、シリーズということで2作目以降のストーリーも膨らませられるような伏線にもワクワクさせられました。
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モニター
縁結び役を務める伯爵夫人が才気渙発で魅力的であり、少し謎めいた彼女の恋模様が気になります。そんな伯爵夫人の手を借り少しづつ花開きながらも等身大の自分でいるヒロインに好感が持て、恋には障害が多いものの意外と男気を見せてくれるヒーロー共々一途な想いが光ります。多彩な脇役たちに翻弄されながらも最後には心が温まるような作品でした。次の作品が待ち遠しいです!
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モニター
なんといってもヒロインが良かったです。最初はおとなしい感じの女性だったのが、ひとたび恋に落ちるととても情熱的でした。途中から主役二人がうまく結ばれるのか、邪魔するいやみなライバルや、ヒロインの叔父夫婦、ヒーローの親など盛りだくさんで、ヒーローのために別れようとする切ないヒロインの気持ちがツボでした。主要人物であるヒーロー姉の伯爵夫人の恋物語もいずれ読めるのかな、と期待の持てるシリーズの始まりでした。
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モニター
婚期を逃した女性と周りから散々言われ、本人も諦めムード。でも、女性がチャンスをつかんだ時のパワーはすごいですね。自分の中にある情熱に驚きながらも、気持ちに素直なコンスタンス。そんな彼女にたじたじしているドミニクが面白かったです。元気になる一冊でした。
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モニター
こんな婚活アドバイザーがいたらと思う方も多いかも。思わぬ形で専属アドバイザーになったフランチェスカ。婚活させるのは財産もなく行き遅れた年のコンスタンス。(28歳が行き遅れとは!)
コンスタンスが「マイフェアレディ」さながらに変身していく姿が目に浮かぶようなお話。特に冴えないドレスをちょっとした小道具でリニューアルさせるくだりは、手先が器用なら試してみたくなりますね。
意地悪な叔母にも物言いし、婚活の経験だけを楽しもうとするコンスタンス。そんな時出会ってしまうのは手の届かぬ男性! 結果を求めぬコンスタンスの婚活はどうなるのか? フランチェスカは良きアドバイザーとしてコンスタンスを導いてくれるのか? 読み始めると止まらない1冊です。 -
モニター
ロンドンの社交界は素晴らしい夫を見つけようとする娘たち、少しでも条件の良い男性を娘にと思う母親たちで賑やかだ。こんな素晴らしいパーティに私も一度でも出てみたいなぁっと羨望の思いで読みました。また美貌の未亡人フランチェスカが持参金なし、両親なし、冴えない娘コンスタンスの縁組が出来るかどうかをロックフォード卿と賭けをするが、腹立ちまぎれに引き受けたこの縁組、果たして成立するか? コンスタンスの恋の行方は? 早く先が知りたくて、厚い本なのに夢中で読みました。C・キャンプの本はモニターで頂いて初めて読みましたが面白くて第二弾が待ち遠しく感じられました。
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モニター
伯爵夫人のフランチェスカが、ロックフォード公爵との賭けをきっかけに、ヒロインの結婚をまとめようとするお話ですが、伯爵夫人の考えと違ってヒロインが自然と恋に落ちていくのが素敵です。
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モニター
C・キャンプの新しいシリーズがついに始まりました。総合評価は☆4つ。物語は楽しいし、あとがきにもあるように、この時代の貴族たちの暮らしがよくわかってロマンス小説やヒストリカルに初挑戦の人でも楽しめる作品だと思います。私としてはヒーロー側からの視点もほしかったです。個人的にはフランチェスカと公爵が気になりますね。
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言っちゃ悪いけど、とてもベタな展開。な~の~に、一気に読んでしまった程おもしろかった。感じのよいヒロインが恋にときめいたり、胸を痛めたりする様子が丁寧に描写されていて、一緒に切ない気持ちになれました。縁結びをする伯爵未亡人は、今回のヒロインより少し年上な程度で、キャンディス・キャンプらしい芯が強くてキュートな女性。長いこと彼女に思いを寄せてる風な男性も出てきて、こちらの恋の行方がものすごく楽しみです。
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である。