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タラント家の8人きょうだいは村でも評判の美男美女揃い。随一の美貌を持つ長女アラベラは、裕福な夫を見つけて家族を助けるため、はるばるロンドンへと赴く。道中、悪天候で立ち往生した彼女は近くの家に助けを求めるが、そこは“比類なき男(ノンパレイユ)”ビューマリスの屋敷だった。公爵の血筋、巨万の富、強烈なカリスマ性で社交界の支配者たる彼は、まったく媚びのないアラベラに興味を抱き、退屈しのぎにこの田舎娘を社交界の花にすることを思いつく。戯れに咲かせた薔薇の美しさに、みずから心奪われることになるとは、予想だにせず。
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- 頁数
- 432頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2018年11月15日
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- 著者
- ジョージェット・ヘイヤー
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- 訳者
- 佐野晶
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- 定価
- 978円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2018年11月02日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91772-0
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- 書籍番号
- MRB-772
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モニター
田舎から出てきた娘の嘘を真に受けたフリをして女相続人と吹聴する社交界の寵児ビューマリス。気晴らしのゲームと面白がっていた彼が弱者を庇うヒロインに興味を抱き、少年や雑種犬を引き取らされた挙句、ぶうぶう文句を言いつつも愛情を注いでいる姿が微笑ましい~。ご主人様大好き!の犬の仕草や、尊大なヒーローが犬を話し相手にブツブツつぶやくシーンに大笑い。ヒーローがとても魅力的! ヘイヤーの上手さは流石、期待を裏切らない1冊です。
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モニター
楽しいロマンスでした。ヒーローがいろいろな意味で魅力的です! ワンちゃんが笑わせてくれます。初めてこの方の本を読みましたが、熱狂的なファンがいるのも当然だなと思えました。
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ちまちょごり
アラベラがロンドンに向かうまで、話のテンポは少し遅めです。まさかこのまま最後まで?と不安になりましたが、中盤からは思いもよらない出来事が次々に起こり楽しめました。特に小さな少年とのエピソードがお気に入りです。アラベラの印象も田舎出身のデビュタントから、信念を持った女性に変わりました。ヒロインを魅力的だと思ったきっかけはビューマリスと一緒です。二人の特別感ある会話もおススメポイントの一つです。
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くじらようかん
久しぶりのヘイヤー登場、首を長くして待っていました。二人の仲にヒロインの弟やワンコが絡んでくるあたり「フレデリカの初恋」とテイストが近いかも。相変わらずクスリとさせられる洒落たセリフの数々、巧みな人物造形、引き込まれるストーリー、やっぱりヘイヤーは流石です。MIRA文庫様、どうぞこれからもヘイヤーを出版し続けてください。
1902年英国生まれ。74年に死去するまでに約60作の著作を発表。綿密な時代考証に基づき、リージェンシーをはじめ英国の歴史を舞台にした恋愛小説を多数著した。ロマンス小説家のほとんどが彼女の作品を愛読し、強い影響を受けたと語り、現代のヒストリカル・ロマンスの原型となった。機知に富んだ会話、個性豊かな人物造形は出色で、今でも世界中の ファンの熱は冷めることがない。