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英国も戦争を回避できない情勢となり、セシリーはあるジレンマに陥る。次期伯爵の妻である以上、跡継ぎをもうけることは義務であり務めだが、戦時下に子どもを産むことに怖れも感じていた。だがどれだけ戦況が深刻になろうとも、マイルスとの愛は深まりこそすれ陰ることはなく、二人は互いへの情熱を絶やさず燃やし続けた。やがてセシリーは身ごもるが、その尊い命は儚くも失われることとなる。最愛の家族の出征、失われる命……キャヴェンドンが迎えた最大の試練の時、セシリーは立ち上がる──両家を繋ぐ、愛と絆の掟を胸に。
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- 頁数
- 352頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年12月15日
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- 訳者
- 霜月桂
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- 定価
- 897円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2017年12月01日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91739-3
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- 書籍番号
- MRB-739
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- ミニ
シリーズ - キャヴェンドン・ホール
- ミニ
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モニター
戦下でも愛する人のために自分ができる最上のことを成し遂げようとする女性たち。見守り続ける母の愛、手放さざるをえなかった娘への愛…時代の移り変わりがあったがゆえに愛を確かめられたグウェンドリン大叔母。第2作(原題Women)から今作(Luck)へと、いくつもの愛が美しい約束と命とともに永遠につながっていくさまを見せつけます。戦争の事実を語る文章は淡々としつつも映画「ダンケルク」のような力強いものです。第1作から読み返します。じっくり読みたい方、おすすめします!
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モニター
ラブロマンスにとどまらず、背景に戦争が色濃く出て、男性たちが戦争にかり出される中で、残された伯爵家インガム一族とその使用人スワン一族の女性たちが悲劇に見舞われても立ち直り逞しく一族を守る姿が、映画を観ているような一大叙事詩になっています。愛し支え合う夫婦と新しく誕生するカップル、特にインガム家の長女の再婚と応援する伯爵の父が素敵で、戦争の影を追い払ってくれます。
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モニター
ついに戦争に突入し、ハーレクインとしては壮大なストーリーでした。家族の絆、インガムとスワンの強い結びつきのおかげかもしれません。「風と共に去りぬ」ファンとしては、編集者の方のコメントにもあるようにクラーク・ゲーブルが出てくるくだりに興味を持ちました。
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ひかり
戦争が始まった。大切な人が戦地に向かい、残った者も祖国で戦っている。前線で、後方で戦う人、傷つきながらも一命を取り留めた人。たくさんの市民が戦禍で亡くなる一方、安らかに旅立った人もいた。そして戦争が終わっても変わらないものが残る。それが運命の相手。お互いがいればキャヴェンドンは蘇る。インガムとスワンが一つになって前に進む限り、それは自明の理だから。
イギリスで生まれ育った。ジャーナリストとして働いた後『女資産家』で小説家デビュー。またたく間にベストセラーとなり、その後も次々とヒット作を生み出した。彼女の小説は90カ国以上、40言語で刊行され、今までに8500万部以上を売り上げている。2007年には、その功績を称えエリザベス女王から大英帝国勲章を授与された。現在は、テレビ・プロデューサーの夫とNYに在住。