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ヨークシャーに壮大な邸宅を構える伯爵家インガム一族と、使用人スワン一族。固い絆で結ばれた両家の間には、身分差を超えた愛も生まれた。少女の頃から服飾デザインに天賦の才を発揮し、インガム家の令嬢達を美しく装わせてきたセシリーと伯爵家の跡継ぎマイルスは、身分の差を超えた秘密の恋を成就させ、ついに結婚。セシリーは平民の身でありながら、次期伯爵夫人となったのだ。だが、幸せに包まれる両家には暗雲が垂れ込めようとしていた。時は1938年。遠く第三帝国で響く軍靴の足音が、キャヴェンドンにも迫りつつあった──。
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- 頁数
- 352頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年12月15日
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- 訳者
- 霜月桂
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- 定価
- 897円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2017年12月01日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91738-6
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- 書籍番号
- MRB-738
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- ミニ
シリーズ - キャヴェンドン・ホール
- ミニ
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モニター
ダフネ、シャーロット、セシリーに続き、インガム4姉妹の長女デイドラを軸に物語が流れます。数々の苦難も愛する人とともにしてきた女性たちが、第二次大戦の気配にも臆せず立ち向かっていく姿が描かれます。そして華やかな外交の裏で家族の誰にも知られることなくデイドラが…。下巻まで一気読みです。第2作「美しい約束」は未読でしたが大きな流れをつかんで問題なく読めました。ダウントン・アビーに負けない、時をつなぐ大河ドラマです。
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ひかり
1938年、4Dと呼ばれた娘達は大人になり、インガムとスワンが一つになって10年が経とうとしている。戦争の足音が聞こえてくるがキャヴェンドンは健在だ。子供達が立派に成長してくれる喜びと共に心配も増える。運命の別れと出会い。それは人生が人間をコントロールしている証拠だろう。そして彼らがそれに翻弄される事を知っている私達読者は胸が痛くなる。早く下巻を読まねば。
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モニター
戦争が影を落とし始めていますが、登場する伯爵家と使用人一族の間には差別や皮肉や妬みなどなく、強い結びつきで助け合って盛り立てていくのにほっとし癒されます。今までのシリーズで結ばれた夫婦の幸せな後日談を含め、いくつもの恋が同時進行するので上巻だけでも楽しめますが、恋の序章があり、下巻でその恋が花開くので、下巻一緒がおススメです。
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みきみき
英国伯爵家とその使用人一族との愛と忠誠を描いた歴史物語三部作の完結編です。ヒストリカルといっても前作から9年後、1938年から1945年までのお話で、ストーリーには世界大戦が色濃く影を落としています。登場人物も多く、人物関係を把握するのに骨が折れましたが、冒頭の人物紹介を参考に話を読み進めるとわかりやすく、途中からは物語にすっかり引き込まれてしまいました。作者の生き生きとした描写からはそのシーンが容易に思い描け、テレビドラマを見ているような感じでした。困難な時代にあっても強く生きようとした人々の物語、読み応えばっちりです。
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モニター
いろいろな要素があり、かなり読み応えがあります。登場人物が多く、最初は混乱しましたがだんだんと慣れてきます。ロマンスというより、完全に歴史物といった感じです。前作、前々作を読んでいればもっと楽しめると思います。
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谷間のユリ
読むのがとても大変でしたが面白かったです。1940年当時のイギリスの慣習になじみがなく、想像が追い付かないために調べながらなんとか読みました。登場人物がとにかく多く(巻頭の人物紹介で30人くらい、さらに訪問先でも大家族で名前が飛び交う…)、同シリーズの「失われた薔薇」を読み始め早々に挫折していた私には80ページまでがかなり苦痛でした。そこから一気に面白くなり読み終えることができたので、これから旧作も読んでみようと思います。シングルマザーでありながら政府の仕事をし、才色兼備なデイドラが素敵でした。彼女の話はスリリングで特に面白かったです。下巻後半は戦争の動向や戦法の描写が長く入っていますので歴史が苦手な方、また、1対1のラブストーリーが好みの方には不向きと思います。個々の話は面白いのに登場人物が多すぎてそれぞれのエピソードが浅く、うやむやなままになるのが非常にもったいない!
イギリスで生まれ育った。ジャーナリストとして働いた後『女資産家』で小説家デビュー。またたく間にベストセラーとなり、その後も次々とヒット作を生み出した。彼女の小説は90カ国以上、40言語で刊行され、今までに8500万部以上を売り上げている。2007年には、その功績を称えエリザベス女王から大英帝国勲章を授与された。現在は、テレビ・プロデューサーの夫とNYに在住。