mirabooks
シャーリーは男装し、双子の妹を連れて非情な後見人から逃げ出した。道中、二人は若き伯爵ラドクリフと出会う。彼はまだ幼さの残る“兄妹”に同情したらしく、ロンドンの屋敷に匿ってやると申し出てくれたが、彼との旅には予想もしない困難が待ち受けていた。そんなに軟弱では妹を守れない、と彼は手取り足取りシャーリーに射撃を教え、2部屋しかない宿では当然のように1部屋を妹に与えて「我々は相部屋だ」と言う。ハンサムな伯爵を間近に感じるたび心臓が飛び出しそうになるシャーリーは、彼の戸惑いには気づくはずもなく……。
-
- 頁数
- 496頁 / 文庫判
-
- 発行日
- 2017年10月15日
-
- 著者
- リンゼイ・サンズ
-
- 訳者
- 富永佐知子
-
- 定価
- 998円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- 発送
予定日 - 2017年10月06日(予定)
- 発送
-
- ISBN
- 978-4-596-91733-1
-
- 書籍番号
- MRB-733
-
ぐーちゃん
大胆にして繊細。物語もヒロインも。普通の女の子なのに自分と妹の為に奮闘する、心優しく勇気溢れるヒロインの知力と行動力に圧倒されます。無意識にヒロインだけに反応して右往左往するヒーローの心情も、笑えるけど大変だな。男装により起こる諸問題も、ユーモアたっぷりに。話は込み入っていて、随所に伏線が張り巡らされていますが、それを回収して行く手口も鮮やか。めくるめく展開に最後の最後まで気を抜けませんでした。
-
モニター
読み始めは性急な話の展開に???と思いましたが読み進めていくうちにヒーローの迷える恋心が、この展開をよんでいるのだという確信にかわりました。男だと思っている男装したヒロインに感じる性的衝動に戸惑うヒーローは笑えます。そして、この物語にはヒロインは二人います。その理由は最後まで読んでみるとわかるかもしれません。
-
モニター
両親が亡くなり、後見人の叔父は双子の財産を使い果たした上にお金と引き替えに残忍な貴族と結婚させようとしている…。こんなにひどい状況でも悲嘆に暮れるのではなく、自分で自分の運命を切り開いていこうとするヒロインに感心しました。姉妹の片方が男装していることで起きる事件(?)には、思わず笑ってしまいます。気持ちを明るくしてくれるお話です。
-
モニター
後見人である叔父から逃げ出す双子の姉妹とヒーローが出会うところから物語は始まり、引き込まれます。ヒロインのシャーリーはあちこちで騒動を起こしますが、その度にヒーローが振り回され笑ってしまいます。ヒロインがキュートで、魅力的です。終盤は姉妹の妹のベスの性格がすっかり変わってしまうし、悪役は小物だし、意外な悪者も出てきて、ハラハラしました。
ヴァンパイアの一族を描いた〈アルジェノ&ローグハンター〉シリーズや、ヒストリカル・ロマンスを中心に多くの作品を発表しているベストセラー作家。幼い頃から物語を書いていた彼女は、作家という職業に就けたことをとても幸運に思っているという。読者に望むのは、彼女の本を読んで日々のストレスから解放されること。もし時折笑ってくれたら、それは大きなボーナスだ、と語る。