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ヴィクトリア朝時代イギリス。カミールはその知らせを聞き、恐怖に凍りついた。愛する養父が盗みを働こうとしてカーライル城に忍びこみ、捕らわれたというのだ。先代の城主夫妻が悲惨な死を遂げて以来、その城には呪いがかかっているともっぱらの噂。さらに現在の城主である伯爵ブライアンは、両親は殺されたのだという妄想のもと世間を恨み、復讐に燃えているらしい。でも……たとえそこが呪いの城だとしても、養父を見殺しにはできないわ。カミールは勇気を振り絞り城に赴く。待っていたのは奇妙な獣の仮面をつけた伯爵だった。
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- 頁数
- 592頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年06月15日
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- 著者
- ヘザー・グレアム
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- 訳者
- 風音さやか
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- 定価
- 1,019円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2017年06月07日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91720-1
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- 書籍番号
- MRB-720 (初版MRB-198)
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久しぶりに重厚なヒストリカルを読みました。やっぱりおもしろい! ヴィクトリア朝といえば、不気味な城と謎の当主。ヒロインは才色兼備のエジプト学研究家で、大英帝国華やかりし頃のロンドンや大英博物館も舞台になって、もう映画を見ているみたいでした。ミイラの呪いもあるし! 犯人捜しも気になるし、ヒロインは危険にさらされるし、最初から最後までハラハラドキドキで、ヒーローとヒロインの細やかな心情の描写は少ないですが、こういうのもやっぱり読みたい。紅茶とチョコレートを用意して、部屋に閉じこもって、別世界のひとときを楽しみました。ホント、映画になったらすてきでしょうね。
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ポテト
大好きなヒストリカル。コウモリがたくさん住んでそうな表紙の古城もいいですね。お話の中にも、お城の地下や隠し扉などのからくりがたくさん出てくるのでワクワク。たくさんの死の謎は、最後の最後まで分からず、ロマンチックに楽しめました。
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chiko12
好奇心旺盛で感情豊かなヒロインの、奔放ともいえる行動力には、頼もしい反面、ヒヤヒヤさせられました。場面展開に勢いがあり、ついついページをめくってしまいました。謎解きと同時進行のロマンス。少しずつ打ち解けていく様子が、手に取るようにわかります。次第に、登場人物の仲間入りをしたような気分になり、まるでジェットコースターに乗っているみたい。読み終えた時は、着地した安堵感とさわやかさを感じる一冊でした。
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モニター
登場人物の感情があまり情熱的でないためか(そこそこ濃厚なラブシーンはあります)、胸がキュンキュンするロマンスはやや控えめですが、サスペンス小説として読み応えがあり楽しめました。もう少し掘り下げて欲しい部分もありました。著者の他の作品とリンクしている部分もあるようなので、他の作品も読んでみたいです。
情熱的なロマンスとスリリングなサスペンスの名手として名高い、世界的ベストセラー作家。歴史物やパラノーマル作品にも積極的に取り組み、100冊以上に及ぶ著作はおよそ20カ国語に翻訳されている。数々の受賞歴を誇り、雑誌やテレビの世界でも活躍するなど、名実ともに人気を得ている作家である。太陽と海をこよなく愛し、作品の舞台としても好んで描く南フロリダに暮らしている。