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出征したまま行方知れずの弟を捜し、ミネルヴァは強い決意を胸に伯爵家の扉を叩いた。もはや、“ロンドンの放蕩男”と悪名高きラスミア伯爵に頼るほかない。弟は恥知らずな伯爵に心酔し、愚かにも戦地へついて行ったのだ。ところがミネルヴァは門前払いを食わされ、やむなく夜中に屋敷に忍び込む。そこにいたのは驚くほど見目麗しく、威厳にあふれた男性だった。だが顔には痛々しい傷が走り、青い瞳は視力を失っているようだ。怒りを忘れ、同情心が湧いたのも束の間、伯爵は彼女の話も聞かず、「出ていけ」と冷徹に追い払った。
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- 頁数
- 496頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2016年10月15日
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- 著者
- カレン・ラニー
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- 訳者
- 杉本ユミ
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- 定価
- 998円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2016年10月06日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91688-4
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- 書籍番号
- MRB-688
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- ミニ
シリーズ - マクレーン家
- ミニ
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しむしむ
愛人に不法侵入にズボン着用…ヒストリカルの常識を打ち破ったヒロインの行動力にただ驚くばかり♪ 真実は判らぬままヒーローとの距離も縮まらないままのジリジリ感はヒーローが世間に対して感じている焦燥感と重なるのかも…後半の打って変わってのスピーディーな展開をお見逃しなく!
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ミミ
盲目のヒーローと変わり者のヒロインという設定が面白かったです! 考古学が好きで、女らしくなくて、単独行動を好むという、“お姫様”ではないヒロインですが、堂々としていて素敵です。孤独そうでいて魅力的なヒーローとお似合いだと思いながら読みました。それぞれの家政婦がとても思いやり深く描かれているところも好きです。また、有名な詩が引用される場面が印象的でした。
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クロちゃん
自立したヒロインに知らず知らず引き込まれていきました。“ロンドンの放蕩男”から盲目の伯爵となって深く内省するヒーローとの関わりも読み応えがあり、率直なやりとりには思わず笑みが。南北戦争についても新たな側面を知りました。
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モニター
最初あまりに型破りなヒロインに驚いたのですが、自ら社会と距離をおいていてある意味孤独な二人が結びつく様がよかったです。傷を負ったヒーローと弟の無実を信じつつヒーローに惹かれてゆくヒロインはそれぞれ重いものを背負っているのですが、深刻になりすぎない軽いタッチのおかげで、物語が重苦しくなっていないと思います。ただ本筋ではないのですが、御者のヒューがちょっとかわいそう。ヒロインの好奇心の犠牲になったみたいで…。彼を救う話もあるといいな。
5歳の頃から小説家になりたいと夢見ていた。ついに夢を叶え、今やNYタイムズ紙やUSAトゥデイ紙のベストセラー作家となった。テキサス州サンアントニオ在住。