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社交界にデビューして2年めを迎えた子爵家の令嬢クレアにとって、今夜の盛大な舞踏会は大切な催しだった。優雅にワルツを踊り、今度こそ理想の花婿候補に見初められるのだ。冷え冷えとした屋敷で問題だらけの家族と暮らすクレアには、結婚はただひとつの希望だ。しかしクレアは昼間の散歩中に足をくじいて、歩くのもやっとになってしまう。ワルツなど踊れるはずもなく、みじめな気持ちで部屋の片隅にぽつりとたたずんでいると、見覚えのない容姿端麗な男性が声をかけてきた。熱く真摯なまなざしにクレアの胸は高鳴ったが……。
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- 頁数
- 520頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2016年08月15日
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- 訳者
- 琴葉かいら
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- 定価
- 1,019円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送
予定日 - 2016年08月03日(予定)
- 発送
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- ISBN
- 978-4-596-91682-2
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- 書籍番号
- MRB-682
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モニター
社交界のゴタゴタがテーマのような気がしました。作者が獣医であるからなのか医学的なことも細かく描かれています。最初はストーリーがゆったりと進んでいましたが、後半に急展開が! 魅力的で個性的な登場人物が多くとても面白かったです。
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けい
ジェーン・オースティン風かつ医療もの風のロマンスでした。伏線がうまく、セリフも印象的。ふと混じるラテン語や医学知識がスパイスになっています。何よりも魅力的だったのが登場人物。誰もが事情を抱え、予期せぬ方向に話が進み、次の行動を期待させてくれました。この伯爵未亡人はきっと何かする。噂好きの娘に下される鉄拳は? 身分違いの恋の行先は? 読んでいて、いつしかヒロインに肩入れし、ラスト数頁からは笑える爽快感に包まれました。
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麻野
タイトルから想像したストーリーとは全然違っていました! ヒロインのクレアはいわゆる「壁の花」とは全く違う、知性ある、責任感ある女性です。ふわふわ健気なお嬢様の恋物語ではない物語を読みたい方にはぴったりかと。周りを取り巻く面々も魅力的です。ヒーローは肉食系と草食系の両方をいいとこどりした絶妙なバランスで、好きな方はめちゃくちゃハマると思います。わたしはハマりました。
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モニター
この物語で三つのドキドキが楽しめます! (1)もちろんラブストーリーのドキドキ、(2)19世紀イギリス貴族社会をのぞき見するドキドキ、(3)当時のイギリスの社会情勢を知る・学ぶドキドキ…。「ハーレクイン」は、若い女性の読み物というイメージですが、年齢に関係なく、イギリスものが好きな方、歴史に興味がある方、そしてBS・CSで放送されたイギリスのテレビドラマ「ダウントンアビー」がお好みの方には超お薦めです。
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すてちゃん
題名が『壁の花の願いごと』なので、社交界の事なのかと思って読んでいました。クレアの妹弟の性格が生き生きと描かれていて、こんな家族いいな~と思いました。貴族の娘と身分違いの医師ダニエルとの恋もとても大変ですが、克復していく様子がとても良く描かれているし、当時のロンドンの様子とか、社交界の生存競争も垣間見られる作品でした。
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ぱなこ
ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に繰り広げられる情報的なロマンスです。努力家で頭のいい令嬢と、誠実で仕事に情熱をかける医者。他の小説では登場人物にイライラすることもありますが、この小説の登場人物はとっても魅力的です。また、文中に実際の地名や出来事が出てくるため、何度もgoogleで調べては、この本を片手にロンドン市内を巡りたくなりました。ロンドンに行ったことのある人や興味がある人、ヨーロッパ史に詳しい人には特にオススメです! 3倍増しで楽しめると思います。
獣医であり感染症研究者でもあるが、科学の教科書よりもロマンス小説を読むほうを好む。ジョージア州アトランタに夫と二人の娘、一風変わった動物たちと暮らす。著者の公式ウェブサイトはwww.jenmcquiston.com、Twitterのアカウントは@jenmcqwrites。