「大富豪で国際金融家の婚約者を500ポンドで演じてほしいの」ロンドンで人気のパン屋を営むジュリーは、常連客のロバートに意を決して頼んだ。彼は偶然にも、ジュリーが親の小言から逃れるために作り出した架空のフィアンセと同じ名前。しかも、売れない俳優だという。１週間後に行われる妹の結婚式に、これ以上好都合な同伴者はいない。ジュリーはすべてがうまくいくと確信した。まさかロバートの情熱的な演技で女心を翻弄されることになるなんて、思いもせずに…。