ハーレクイン文庫
ニコルにはひとときたりとも忘れられない人がいた。 誰もが羨む知的な年上の恋人、フレーザー。初恋の人だった。 だが19歳の夏の日、突然、彼がニコルの親友と結婚して、 彼女は永遠に幸福を失ったのだ。 愛を踏みにじられて8年。歳月すら心の痛手を癒してはくれない。 そんなある日、親友がギリシャで事故死したという悲報を聞く。 ニコルは親友の足跡を探すように、陽光溢れるミコノス島へ赴くが、 そこには会いたくないフレーザーが、 昏い目をしたフレーザーが待っていた……。
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2016年01月01日
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- 著者
- シャーロット・ラム
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- 訳者
- 常藤可子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年12月18日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93706-3
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- 書籍番号
- HQB-706 (初版R-424)
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あすか
タイトルからラブロマンスかと思いましたが、サスペンス調でもあり、推理のようなところもあり、どんどん読み進められました。ギリシャの美しい情景が脳裏に浮かんで、素敵でした。ニコルが知る親友の秘密、フレーザーと島の人たちの関係を是非楽しんでください。
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モニター
ありきたりのサスペンスではなく、誤解や嘘をひとつひとつ紐解きながら真相に向かっていくので夢中になって読んでしまった。真相は思いもしないものであった。ヒーローの大人な対応が好ましい。電話は重要なアイテムだが、携帯電話が一般的でない時の話であると理解した上で読み進めるのがよいであろう。
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モニター
ろくに抗いもせず手離してしまった恋の代償は高く、その結果はやるせないばかりですが、ヒロインの状況を知ってからのヒーローには何だか可愛く思えたり。また、大人になったヒロインには(古い作品だからか)やや奥ゆかしい言葉遣いの一方で、意外に逞しい武闘派な小気味良さが! 何より、悪感情だけに染まらず、親友を偲べるヒロインの品の良さみたいなものが、物語にしみじみとした味わいを加えているようでした。
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モニター
まるでロマンスというより、ミステリー! 最後まで先が読めない展開で、読後感は爽やかです。親友に裏切られ、初恋を失うというロマンスの王道ですが、保険調査員のヒロイン・ニコルは、自分の力で運命を切り開いていくキャラクターで、悲恋にありがちな不幸が重なるような重い展開もなく、失われた友情と初恋への思いと心の動きがしっかりと描かれています。また、物語の舞台・ミコノス島の生き生きとした描写に、旅に行きたくなりました。
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鳥子
ハーレクイン文庫ということで、少々古めの訳が趣があって良かったです。おねんねなの……とか。若かりし頃の初恋が最悪の形で幕を閉じ、それから大人になり、立派な社会人となったニコルの逞しさに共感しました。その分、ヒーローのフレーザーの捉えどころのなさと優柔不断さがちょっとと引いてしまいました。
第2次大戦中にロンドンで生まれ、結婚後はマン島で暮らす。大の子供好きで、5人の子供を育てた。ジャーナリストだった夫の強い勧めによって執筆活動に入り、100作以上の作品を著す。2000年秋、多くのファンに惜しまれつつこの世を去った。