ハーレクイン文庫
リーの悲しみ
天涯孤独のリーは、名ばかりの妻を必要としていた名門資産家バークからの愛なき求婚を受け入れる。身分違いのその結婚は、せつない恋のプロローグだった。
19歳のリーは唯一の肉親だった父を亡くして以来、 わがままな雇い主のもとでこき使われている。 ある夜、旅先のホテルで女主人は知人を見つけて駆け寄った。 バーク・ライランド──ものうげな気品の漂う魅惑的な紳士。 名門資産家の彼は高慢さをにじませ、女主人を相手にもしない。 彼の視線は女主人を通り越し、うしろに控えているおどおどした子鹿のようなリーに注がれていた。 後日バークはリーを夕食に連れ出し、とうとつに求婚した。 身寄りがなく貧しい彼女は、名目上の妻にぴったりだから。
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2015年09月01日
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- 訳者
- 松村和紀子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年08月20日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93681-3
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- 書籍番号
- HQB-681 (初版R-254)
読者レビュー
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ミミ
ウィンズピアならではのしっとりと心に染みいるような優しい世界を堪能できました。ここまで物静かで誠実なヒロインも珍しいのでは? おずおずとして自信のないリーがどうやって、どんなふうに幸せになるのかが気になって一気に読み進め、最後はとても温かい気持ちになれました。
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sora
バークの傲慢さと強引さに腹立たしさを感じつつ、少女のリーのなすすべのない感じに同情しつつ、それに抗おうと頑張るリーを応援してました。結果、誠実に向き合うリーに心をつかまれてしまったのはバークでしたね・・・。とくにバークを手に入れようとなりふり構わないアイリスの悪役っぷりに違う意味で目が奪われて注目してしまいます。
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モニター
傲慢な男が、祖父が溺愛していた弟の残したモノを守るために強引にしたはずの契約結婚。ハーレクインの傲慢ヒーローらしく最後の嫉妬でもがき苦しむのは自業自得で私は好きです。
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モニター
イギリスの田園地帯を舞台に、年の離れたプラトニックな関係の二人がどうやって愛に気づくか、興味深かったです。二人の周りの人たちのほうが個性が強いのでそちらの動向も楽しめました。
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今もファンに支持されている。