ハーレクイン文庫
買われた純潔
ネルは苦境の父を救うためギリシア人富豪アレクサンドロスと契約結婚をした。だが夫は愛人と密会を続け、
ネルはついに耐えられなくなり屋敷を飛び出すが…。
今世紀最大の結婚と注目されつつも、花嫁ネルの心は沈んでいた。 愛するアレクサンドロスとのこの結婚は、実は契約でしかない。 ギリシア人実業家の彼は、経営難に陥ったネルの父親と話をつけ、 5千万ポンドと引き換えに、従順で幼い妻を手に入れたのだ。 そればかりか、式前日にも彼が愛人と会っていたと知り、 傷ついたネルは、初夜でアレクサンドロスを拒んでしまう。 憤慨した彼は、妻を屋敷に閉じこめて愛人と逢瀬を重ねるように。 そんな日々は1年も続き、ネルはついに車で屋敷を飛び出した。 だがスピードを出しすぎた車は木に衝突。ネルは意識を失い……。
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2015年05月01日
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- 著者
- ミシェル・リード
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- 訳者
- 萩原ちさと
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年04月17日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93659-2
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- 書籍番号
- HQB-659 (初版R-2107)
読者レビュー
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ななる
ギリシャ版渡る世間は鬼ばかりといったところでしょうか。それぞれが弱さと愛情を抱えているのに、個々のプライドが邪魔して和解に至らないじれったさが味わえます。ドロドロした打算と激情の行き交う話がお好きな方にはおすすめ。傲慢なアレクサンドロスは、実業家の手腕が心配されるほど純情。そのせいでネルが心身ともに追いつめられるわけですが……。彼らの頑なさの理由が明かされるラストまでスリリングな読書を楽しめました。
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1997年に『追憶の重さ』で日本デビューを果たした。その後も40作以上の作品を発表し、情熱的な作風で読者の絶大な支持を集めている。執筆の原動力となっているのは、緻密な人間観察、それにロマンス小説への飽くなき愛情だという。英国マンチェスター在住。