ハーレクイン文庫
秘書のローレルは今日も野暮ったい服に身を包み、 来客のために紅茶を運びに行った。 同僚は容姿端麗な客だと騒いでいるが、彼女は何の興味もない。 だがそれもその客の顔を見るまでのことだった。 男の名はオリヴァ・サヴィジ―― 15歳のローレルが義父にレイプされかけて裁判になったとき、 まるで彼女がそそのかしたように書き立てたジャーナリスト。 その記事のせいでローレルの人生は破滅した……。 あの悪魔がいったいどうしてここにいるの?
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2014年08月01日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 安引まゆみ
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2014年07月18日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93602-8
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- 書籍番号
- HQB-602 (初版R-502)
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モニター
少女期の辛い体験により閉ざされたローレルの心が、誤解や葛藤と戦いながら少しずつオリヴァへの感情を変えていく過程が丁寧に描かれています。過去の傷は癒されるのか、オリヴァの本当の気持ちとは・・・などと、その行方を追うのに夢中で、あっという間に読める一冊です。
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モニター
少女の頃受けた恐怖で固く心を閉ざしてしてしまったローレルが徐々に薄皮を剥ぐように心の壁を取り払って大人の女性になっていく様子が描かれています。映画のプリティウーマンを彷彿とさせられました。
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モニター
過去のトラウマにより、男性を信用できないヒロイン。弱い立場の人を放っておけない性分なのに、過去にヒロインを誤解して傷つけてしまったヒーロー。
心から悔やみ、何とかして立ち直らせようとするヒーローのセリフが心に響きました。彼の姉、エリザベスの存在も清々しく、温もりを与えてくれます。彼女が復讐を考えていたほど憎んでいた人が、心から愛する初めての人で私の心もハッピーになりました。 -
モニター
不当な裁判や卑劣な義父。読み進めながら、なんてひどい! ヒロインは、この状況を黙って受け入れるしか選択肢がなかったんだろうかと悩みました。ヒーローの思惑がわからず、ヒロイン目線でドキドキハラハラしながら、読みました。ヒロインが少しづつ、彼に心を許していく、心を開いていく様子が、感動的でした。
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モニター
主人公ローレルの負った心の傷の深さが生々しく描かれていて、オリヴァにどう償いをさせていくのか?というところに惹き込まれました。ストーリーが進むにつれ読む楽しみが増えていく作品です。
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モニター
心を傷つけられたら、許す事よりも、憎む事のほうが簡単。ヒーローが彼女に憎まれているのを知りながらも、強引に償いをしようと色々仕掛けるのを読んでいると、胸が痛くなりました。
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。