あらすじの時点で面白そうな予感はしましたが、実際、すれ違う思惑や振り回されるヒーローの言動に、くすくすしっぱなしでした。髪や目の色が惹かれる引力の重要な要素になるというのは、外国小説ならではですね。

役員と秘書、日本じゃありえなさそうなシチュエーションにドキドキ! 主人公の美貌が巻き起こすトラブルとそれにより深まり、縮まる二人の距離がもどかしくて一気に読んでしまいますよ。

ハラハラどきどきスピーディに進むのが大好きな私には、スティーブンもサラも自分の気持ちに素直に直球勝負してくれないところが時にはじれったい気もしましたが…。自分の人生これからどんな風に楽しんでいこうか、認められた職場の地位も時にはスパッと捨てる決断も素敵な未来を見つけるためのチャンスと思えるサラ。私も見習いたいものだなぁと思いましたね。

さわやかなヒーローとヒロインのスマートな恋模様。ほっと心があたたかになる一冊です。寝食を忘れて読んでしまいました。

私は、ロマンス系の波乱万丈なストーリーが好きで、よく読んでいたのですが、これは、軽快な都会のオフィスラブなのかな? 候補者の会(早い話が合コン)とか、ストーカーとか、昇進か恋か、とか、いろいろ盛りだくさんなんですが、なんか、物足りない気がしました。

たった206ページの中に、赤毛の秘書・サラととそのエクゼクティブな上司・スティーブンの嵐のような恋と駆け引きが詰まっています。結婚なんてあきらめたというサラの恋が突然始まって、どちらも隠せない素直な気持ちが周囲にはすっかりバレているのに、気づかない。そんなところにジリジリしつつ、でも数ページごとに進展していく二人の仲に、ページをめくるのがとめられません。気づいたら、あっという間に読み終えてしまいました。シンプルかつ王道だと思うので、あまり込み入った話を読みたくないな、読んですかっとすっきりしたいな、短い時間でハッピーな気持ちになりたいな、という人におすすめします。