ハーレクイン文庫
18年間、俗世間を知らずに修道院で育った孤児のアイリス。いよいよ修道女の誓いをたてる日が近づいてきたあるとき、彼女は院長から突然呼びだされ、驚くべきことを告げられる。ギリシアの大富豪ゾナーの屋敷にしばらく滞在し、彼の息子の家庭教師をするようにというのだ。初めて知る贅沢な暮らしに罪悪感を覚えるアイリスだったが、何より彼女を恐れさせたのは、男らしいゾナーの存在だった。なんて罪深い人。そばにいるだけで私の心はかき乱されてしまう。必死に抗うアイリスを試すかのように神はさらなる試練を与え……。【ベスト作品コンテスト2013年下半期 第3位入賞作】
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2013年12月01日
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- 訳者
- 山路伸一郎
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年11月21日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93558-8
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- 書籍番号
- HQB-558 (初版R-122)
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モニター
ヒロインのアイリスが、とにかく若く清純でかわいい。ヒーローのゾナー は、妻に先立たれ男手ひとつで息子を育ててる。悪女のコレットの出現、別の人を愛しているので愛されることはないという思い、さらに誤解もあり、アイリスが修道院にむかうシーンでは、せつない気持ちになりました。どきどき楽しみながら、読みました。
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モニター
「外の暮らしを経験していたほうがよい年頃になりましたし・・・」修道院長のこの言葉がきっかけで、思いもよらない体験をし、彩のある人生をおくることになるのです。恋に目覚めていく初々しいヒロインも素敵ですが、修道女を魅力的な女性にしていくヒーローもなかなかのものです。楽しめました。
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モニター
修道女見習いのヒロインに、神が与えた試練。どうなるのか、ハラハラ・ドキドキ! ヒロインがヒーローと出会ったのはセレブな世界でうっとりとしました。憧れますよね~、ハイソな生活。でも、修道院で育ったヒロインには、罪な世界なのかもしれず、心の葛藤が…。キューピット役?の妻を亡くしたヒーローの息子ちゃんが、かわいいっ。恋する修道女が、選んだ世界は!?
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モニター
傲慢で威圧的な、まさにギリシア人そのもののに見えるゾナーは、アイリスへの関心の理由は、ひたすら慎ましい生活を送ろうとする彼女に人生の楽しさを教えたいだけだと言います。一方、修道院の中の世界しか知らないアイリスは、その純真さゆえにゾナーに魅かれることは禁じられた想いだと思って苦しみます。読者の立場からすると、お互いへの想いがにじみ出ているのが明白なのに「自分は修道女になるのだから」とか「彼女が自分の心に悪魔を持ち込んだ」とか言って必死に自制しているので、とてもやきもきしました。ギリシア富豪ものにありがちな、強引に迫るヒーローではなく、プライドにとらわれない大きな愛で彼女を包みこむゾナーがとても好きです。
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モニター
修道院から見知らぬ世界に出てきたアイリス。儚げな彼女がゾナーを見るなり怯えるのが可愛いらしくて、その先の展開にワクワクします。怖いのに魅力的で目がそらせない。おまけに胸の底に悲しみを抱えている(ずるい!)、そんなギリシアの富豪ゾナーに惹かれてゆくアイリスと、自分の世界に彼女を引き止めたいゾナー。詩的な情景描写の中にピリリとする事件もあって、エキゾチックなお伽話のようでした!
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初めてのハーレクイン小説でした。思っていた以上に楽しくて一気に読み終わりました。修道院で育ったためまだ恋を知らないアイリスの戸惑いや修道女の誓いと葛藤が良く伝わってきました。セクシーで強引なゾナーとアイリスの会話にはハラハラドキドキさせられ、アレコスとの触れ合いは微笑ましく癒されました。前作があるようなのでそちらも気になります。【モニター】
≪編集部より≫『背徳の花嫁』(HQB-522)の関連作です。
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中から“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今もファンに支持されている。