ハーレクイン文庫
医師に脳腫瘍と診断され、余命4カ月と知らされたウェンディ。両親もなくひとりぼっちの彼女は、家財すべてを売り払い、豪華客船フェゾン号の客となって最後の船旅に出た。その船上で出会ったのが、ローマ時代の彫刻のような品格を漂わす、長身でハンサムな男性ガース・リヴァーズだ。日々のなか二人の距離はじょじょに縮まっていくが、彼に惹かれれば惹かれるほど、ウェンディは絶望にさいなまれた。どれだけガースに恋い焦がれようと、彼とは決して結ばれない――私が生きられる時間は、あとわずかしか残されていないのだから。
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2013年06月01日
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- 著者
- アン・ハンプソン
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- 訳者
- 馬渕早苗
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年05月23日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93518-2
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- 書籍番号
- HQB-518 (初版R-10)
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モニター
誤解が解けるまではもどかしく、真実が見えてからは一気にお互いの感情がまっすぐ向き合ったのに、ヒロインの運命は二人を残酷に引き裂きます。そして訪れた運命の時、そしてラストまで、苦しくて怖くて甘くて幸せで、じんわり涙があふれました。すこしノスタルジーの感じられる作品です。
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モニター
余命4ヶ月にもかかわらず、楽しく過ごそうと努力している主人公のかわいらしさに引き込まれました。また同時に、その裏にある自分が傷つきたくないという気持ちと相手を思いやる気持ち、心の揺れ動く様子をまるで自分が彼女になったかのように読むことができました。題名も、原題の『song of the waves』より『最後の船旅』の方がしっくりきました。
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モニター
最後の最後までどうなるかわからなくて、切なくて悲しい想いでいっぱいになったけれど、ラストはホッと一息つけて幸せな気分になれる本でした。
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モニター
余命4カ月と宣告されたヒロイン。豪華客船の船旅で出会った男性に惹かれていくけど、彼の態度は冷ややかで……そして、病気はどんどん進行していく。豪華客船での生活、船上での仮装舞踏会、停泊していく世界の港をヒロインと一緒に楽しめるのもこの本の魅力です。読み進むうちに「自分の死を悲しまないで欲しい」と考える優しいヒロインの気持ちが痛いほど伝わってきて苦しくなりました。
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モニター
「これぞハーレクイン」と思いながら読みました。最近の流行のホットな描写は一切ないけど、その代りにヒロインの心情やヒーローの表情の細かい描写があり、だからこそ無理なく物語に引き込まれ、ラストはただただ感動の涙でした。豪華客船の船内や寄港地での様子も華やかで、知っている観光地もこの時代の目を通して見れて楽しかったですね。この年代に出版された本の再版がまたあれば、絶対買いたいし、もっと読みたいと思いました。
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モニター
数年前に、入手困難なプレミア本だったため、知人に貸りて読みました。復刊してくれてうれしい! ハーレさん、感謝です。ストーリーは、だいたい覚えているのですが、何度読んでもせつなくて涙がでてきます。時代をちょっと感じる部分もありますが、おすすめの名作です。
元教師。旅行好きで、各地での見聞をとり入れて小説を書きはじめたところ好評を博し、ついに教師を辞め執筆活動に専念することにした。物語の舞台に選んだ場所へは必ず足を運ぶことをモットーとしている。