ハーレクイン文庫
ジェーンは姉夫婦の屋敷で眠りこんでいたところ、使用人の悲鳴で目を覚まし、ふと隣を見て愕然とした。義兄の親友で遊び人と噂のラリー子爵が横たわっていたのだ! どうやら昨夜屋敷にやってきた彼も手違いで同じ部屋に通され、朝になって使用人が、寄りそって眠る二人を目撃したらしい。この醜聞が広まれば、ジェーンは女として終わったも同然だ――事態を収拾するためにラリーが取ったのは“求婚”という手段。「どうか僕に、あなたを妻にする栄誉をお与えください」だがそう口にする彼の顔は、苦虫を噛みつぶしたかのようで……。
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- 頁数
- 360頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年12月01日
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- 著者
- デボラ・シモンズ
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- 訳者
- すなみ翔
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年11月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93482-6
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- 書籍番号
- HQB-482 (初版HS-172)
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モニター
不本意な結婚に最初は不満だらけの二人ながら、特にヒーローの何とかヒロインに振り向いてもらおうと、あくまで陽気に頑張る姿がとても健気で可愛いらしく、ハーレ・ヒーローの中ではちょっと珍しいかも?と思うくらい、本当に素敵な前向きキャラでした。ほんのりゴシック小説風な雰囲気漂う館の中で、二人が近づこうとするたびに邪魔が入るお約束なコミカル展開も読んでいて楽しかったです。
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モニター
放蕩者子爵vs真面目頑固少女の攻防。頑ななヒロインの心を解きほぐすためにがんばる子爵を応援したくなります。コンプレックスだらけの二人らしい結末をご覧あれ。
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モニター
見かけ(服装)にこだわるラリーは、着替えをするのも一苦労で思わず笑えました。二人の関係の展開はもちろんですが、この作品のもう一つの見どころはラリーが大叔父の遺産を相続することになったことに関係すること。屋敷のあるノーサンバーランドはまさしく荒野で屋敷もまるで幽霊屋敷(?)同然。ジェーン自身にも変化があります。気がつけばラリーの気持ちはジェーンだけに向いてしまいます。謎がいっぱいで、とても楽しく読めました。
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モニター
大好きなデボラ・シモンズのヒストリカルということで、楽しみながら読みました。貴族の4人の仲間のお話の一つで、他の作品を読んでいると面白さも増すと思います。おしゃれな放蕩貴族のヒーローが実は……という意外性が面白かったですし、ヒロインの心理描写もさすがデボラ、という感じでした。背後の謎解きは好き嫌いが分かれるかも知れません。
日本では『狼を愛した姫君』でデビュー以来、ヒストリカルの分野でナンバーワンの人気を誇る作家。壮絶な戦いのシーンもある中世の物語と、社交界が華やかなイギリス摂政時代の物語を描き分ける。「どの作品も個性の際立ったものに仕上がるよう心がけている」と語る。米国オハイオ州在住。