ハーレクイン文庫
充実したケリーの人生で唯一の問題は、夫ドルーとの関係だ。もともと、ドルーはケリーの父親の会社を手に入れたくて、彼女は両親から自由になりたくて、便宜的に結婚したにすぎない。だから本当は夫に惹かれていても、ケリーは仮面をかぶり続けた。他にも女性がいるという彼に心を見せたら、傷つくだけだもの! ここ数年ケリーは、出張の多い実業家である夫の予定を把握し、彼がロンドンに戻るときはわざと旅行に出て、会うのを避けてきた。そんなふたりが、ある日パリで鉢合わせした。なんとドルーは、欲望を隠しもせずケリーに迫ってきて……。
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年08月01日
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- 著者
- シャーロット・ラム
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- 訳者
- 藤波耕代
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年07月20日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93462-8
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- 書籍番号
- HQB-462 (初版R-216)
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モニター
ドルーに惹かれる気持ちを心の奥に封印したまま厚い氷の壁を築くケリー。便宜的な結婚から6年、お互いに無関心なふりを続ける二人でしたが、ある日、ケリーの氷の壁を打ち破る決意をしたドルーが現れ、状況は一変します。ケリーに嫉妬の感情を剥き出しにするドルーの脅威にふりまわされ、いつしかケリーもまた熱い感情を隠していられなくなるドラマチックな展開にドキドキすること間違いなしです!
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モニター
両親と離れたくてヒーローとの結婚を承諾してしまうヒロイン。若いがゆえに男女の関係に疎く、初夜に強引に奪われてしまい、怯えてしまうヒロイン。やんちゃなイメージのヒーローは、そんなヒロインをどう扱っていいのかわからず、距離をおいてしまう。それから数年後の二人のお話です。シャーロット・ラムという作家さんは、お互い勝気な主人公たちの心理描写がとても上手で、最近の作家さんとは少し違った作風に思います。故人の初期の作品ですが、古さを感じさせません。おもしろいですよ!
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モニター
お互いの利益のために便宜的に結婚したケリーとドルーですが、ともに魅かれ合い、嫉妬にかられているのに素直になれません。「なんでそんなこと言うの」とか「なんでそんな態度とるの」とやきもきしどおしでした。ハッピーエンドがすこしあっけなかったような気もしますが、幸せな気分になりました。
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モニター
初版で読んでとても好きなストーリーでした。今回文庫として再販されましたが、30年余り経っているにもかかわらず、当時と同じ感動を味わうことができました。表面上はヒーローを拒絶しているのですが、本当はずっと好きだった……私の大好きなストーリーです。ハーレクインは何歳になっても幸せな気持ちにしてくれる、私にとって心のオアシスです。
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モニター
ケリーとドルーはお互いに便宜的に結婚した。ケリーは夫に惹かれていたが、ひたすら隠し嫉妬に苦しみ、自分が傷つくことを恐れ自分を守っていた。出張で家をあけるドルーの予定を把握し、ケリーは息子を連れてドルーに会わないように旅行をしたり予定を入れ、ドルーを避けてきた。ドルーもまたケリーに気持ちを伝えられず、ケリーの気持ちもわからずもてあましている。あるとき息子の話からケリーが浮気をしていると勘違いしたドルーは、ケリーと鉢合わせする予定をたてる。お互いに素直になれず愛していると伝えられず歯がゆいがケリーをほかの男にとられまいとするドルーの言動が必死で夫婦の心情がハーレイクインらしくてとてもいいです。
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ひーこ
この作家の作品は、初めて読みましたが、面白かったです。書店で本の後ろのあらすじを読んで購入しました。普段冷静なドルーが嫉妬して、怒りを表すシーンは素敵ですし、ケリーがドルーと若い女の子とのキスシーンをみて、嫉妬し、動揺してパーティーから逃げ出すシーンでは、せつない気持ちになりました。
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のりのり
ハーレクイン作品は2作品目でしたが、ケリーとドルーの小気味よい会話のやりとりが面白く、まるで二人芝居の舞台を観ているかの如く、一気に読んでしまいました。全編二人だけでも成り立つのではないかと思うほど! 素直になれない二人にもどかしさを感じながらも、ケリーには若き日の自分を思い出し、ドルーには未だに素直にならない夫が重なり、時には可笑しくなることも。案外似た者同士!? また二人の息子が愛らしく描かれていて、二人の間だけでなく、ストーリーにも少しほっとする役割を担っていたと思います。
第2次大戦中にロンドンで生まれ、結婚後はマン島で暮らす。大の子供好きで、5人の子供を育てた。ジャーナリストだった夫の強い勧めによって執筆活動に入り、100作以上の作品を著す。2000年秋、多くのファンに惜しまれつつこの世を去った。