ハーレクイン文庫
花嫁の身の代金
国王の覚えめでたきフランス貴族ニコラスは、イギリス人の令嬢デボラを誘拐し自国へと連れ去った。当初、彼女は復讐の道具に過ぎないはずだったのだが…。
16歳の令嬢デボラは国王ジェームズ一世の拝謁の会で、“悪魔”の異名をとるフランス貴族、ド・ヴィア侯爵と出会う。彼は私掠船を率いて海賊同然の行為をしているともっぱらの噂だ。視線だけで女性を陥落させると言われる瞳はたしかに魅力的だが、彼の自信過剰で傲慢な言動には反感を覚える。デボラはぶしつけに誘惑してくる彼を戒めるべく、スペインの良家の令息ミゲル・コルテスと婚約することを告げた。するとその名を聞いた途端、侯爵は目に炎を燃やして言い放った。「わたしはコルテス家のものならなんでも奪う――花嫁でさえも」
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- 頁数
- 360頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2009年09月01日
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- 著者
- アン・ヘリス
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- 訳者
- 杉野さつき
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-93248-8
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- 書籍番号
- HQB-248 (初版HS-137)
読者レビュー
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モニター
国王の拝謁の会で運命的な出会いをしたデボラとニコ。互いを意識しつつも立場や思惑の行き違いにより、誘拐犯と捕らわれの身になってしまう。幾度もの苦難を乗り越えて、二人がたどり着いた先には、いったいどんな未来が待っているのか、ドキドキしながら読みました。
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モニター
グエノアとギレンの知恵比べのような会話のやりとりがとても印象的です。お互い愛し合っているのに自分の置かれている立場で素直になれないじれったさを感じました。でもようやく自分の気持ちに正直になれた時の2人の喜びが心に伝わってきました。恋愛と同時に冒険もできたような気分です。
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モニター
ヨーロッパ中世の世界観は想像するだけでも素敵ですね~。デボラの突然の誘拐劇はニコラスの復讐に利用されるだけのため?それともデボラを守るために?捕らわれの身でありながらも、優しく誠実なニコに惹かれていくデボラには共感できました。マリーさえ気にしなければあんな捕らわれの身になってみたいです。
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イギリスはケンブリッジに住んでいるが、冬のあいだは夫とともにスペインのジブラルタル海峡に面したマラガのリゾート地で過ごすことが多い。青い海の白い波頭を眺めながら、涙あり笑いありの、ロマンチックな恋物語の構想を練るという。イギリスではすでに三十作以上の著作があり、うち十数冊はハーレクインのミルズ&ブーン社から刊行されている。