7年前の契約結婚の日に一度だけ会った夫。今夜、妻は他人のふりをして彼を誘惑する。二人の関係はクリスマスに新たな局面を迎え━━ 早いもので12月。間もなく街もクリスマス色に染まります。今月ピックアップするのは、この季節にピッタリの作品『七年目の誘惑』。そこで、今回はクリスマスの由来などをご紹介したいと思います。 「クリスマス=Christmas」の語源は「キリスト(Christ)のミサ(mass)」。フランス語の「Noel」とイタリア語の「Natale」は、「生まれる」を意味するラテン語。ドイツ語の「Weihnacht」は「聖夜(キリストが生まれた夜)」という意味。このように語源は言語によって異なりますが、クリスマスはキリストの誕生を祝う日とされています。 ところが、実際はキリストがいつ生まれたのかは定かではありません。12月25日に初めてキリストの誕生日として祝ったのは、4世紀半ばのローマとされています。ローマ暦で12月25日は冬至。太陽が崇拝されていたローマ帝国では、春の到来を告げるこの日に、太陽の復活を祝って冬至祭が行われていました。起源は諸説ありますが、キリストの誕生を太陽が昇ることに譬え、この日をクリスマスにしたといわれています。 その後、世界中にキリストの誕生日として広まっていったクリスマスは、キリスト教の行事としてだけでなく国民的な行事となりました。日本ではクリスマスに恋人や友達と過ごし、お正月は家族と過ごすことが多いのに対し、欧米ではクリスマスは家族で過ごし、お正月は友達や恋人と過ごすことが多いようです。いずれにせよ、大切な人と一緒に過ごす特別な日という点は世界共通なようですね。 『七年目の誘惑』はチェリー・アデアを強烈に印象付けた、クリスマスを舞台に紡ぐ感涙必至の物語。心を震わす感動が、特別な日の気分を盛り上げてくれること間違いなしの秀作です。