ハーレクイン文庫
眠れる竜
修道院で生まれ、精神を病んだ母と育ったリリー。自らの素性を知る旅に出るが、ウェールズ首長の右腕で“ドラゴン”の異名を持つ貴族イアンに捕らわれる。
リリーは精神を病んだ母から生を享け、修道院で暮らしていた。あるとき、母がウェールズの首長と因縁があることを漏れ聞き、自分の素性を知りたい一心で、首長の住む城へと向かった。門前払いされてもあきらめられずに城壁をよじ登っていたところ、道半ばで首長の忠臣イアンに捕らえられてしまう。“ドラゴン”の名で恐れられる彼の威圧感にもひるむことなく、リリーは首長への謁見を申し込んだ。すると、イアンは火を噴く竜のごとく、辛辣な言葉を吐いた。「汚らしい小娘に首長のベッドを温めてもらう必要はない」
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- 頁数
- 368頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2008年12月01日
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- 著者
- シャロン・シュルツェ
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- 訳者
- 新井ひろみ
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-93195-5
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- 書籍番号
- HQB-195 (初版HS-78)
読者レビュー
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ルーウェリンってウェールズに実在した君主だったんですね。イングランドとウェールズの狭間で権力者に翻弄されるヒロインとヒーロー。ドラマティックな展開で、「憂いの騎士」や「誇り高き騎士」の謎がとけ、おもしろかったです。
書くことと同様、読むことも大好きな活字中毒。土木工学の学位を持つが、長いあいだ歴史にも魅せられており、歴史ロマンス小説に開眼した。米国ニューハンプシャー州の出身で、現在はコネチカット州に住む。忙しい合間をぬって、音楽、映画鑑賞、アンティークショップめぐりを楽しむという。