ハーレクイン文庫
天涯孤独のクリスティは亡き養父母の思い出をたどるため、二人がハネムーンを過ごしたパリの高級ホテルを訪れた。自分が他の客に比べて見劣りする服装をしているのは確かだが、それにしても従業員たちが彼女を見てうろたえる様子は不可解だ。ふとロビーを見回すと、気品と男らしさが漂う男性に目が留まる。気づけば、まるで彼を知っているかのように強烈に惹きつけられ、そばの女性に嫉妬すら覚える不思議な感覚にとらわれていた。すると突然、彼が振り返って怒りも露わにクリスティを凝視した。初めて会う人なのに、いったいなぜ私をそんな目で見るの?【ファンが選んだベスト作品賞受賞作品:2000年下半期 ベスト作品部門】
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- 頁数
- 208頁
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- 発行日
- 2010年11月01日
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- 著者
- エマ・ダーシー
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- 訳者
- 吉本ミキ
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2010年10月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93333-1
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- 書籍番号
- HQB-333 (初版I-1392)
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モニター
エマ・ダーシーは、とても好きな作家です。読んでいて、先が気になって、いつも一気に読んでしまいます。この作品は、ちょっとサスペンス風味も加わって、どんどん作品に引き込まれてしまいました。クリスティの、自分のルーツを知りたいという切実な思い。解き明かされていく謎。そして、ステキな恋の相手。ちょっと変わったラブロマンスですが、とても楽しめる一冊です。
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モニター
愛の素晴らしさと壊れ易さ、たった一人の悪意のある人間の前に愛はもろい。でもどんなにもろい愛も、率直さと正直さ、自分を信じる心があれば、どんな迷路に迷い込んでも必ずそれは復活し正しい道を踏むのだとのメッセージを作者から感じる。この作者は本当に素晴らしい愛の姿を教えてくれている。それぞれの登場人物の姿がわかりやすく目の前に浮かぶ。
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モニター
ヒーローとその家族に対してクリスティが自分の意見をはっきり言っている場面はスッキリしました。ただクリスティがヒーローが愛しているのは自分自身なのか姉の身代わりなのか悩むのはもっともなので、ヒーローは自分の気持ちをもっと早く打ち明ければ良いのにと思いました。子供達がとても可愛いかったです。ラストシーンは本当にコレットが見守ってくれている様で静かな感動を覚えました。
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モニター
初めてハーレクイン文庫を読みました。最初から最後までせつなさいっぱいの作品です。クリスティは旅先で人違いされ、怒りの目で見つめるアルマンに出会います。誰と間違われているのか、その謎を解こうと二人は少しずつ近づいていきます。アルマンには愛した女性と子供がいてクリスティもある事情から簡単には恋愛関係に進みません。燃え上がる恋というよりしっとりとした大人の恋です。ある家族の再生物語でもあり、最後は感動の涙です。ベスト作品受賞も納得のおすすめの一冊です。
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モニター
ヒロインはハーレクインには珍しく?勝気な女性です。けれども、ただの勝気ではなく、自らに誇りと自身を持ち、双子の姉の名誉のためにはヒーローの家族にも立ち向かう力強い女性で、私は個人的には非常に好きなキャラクターです。ヒーローがヒロインに惹かれた魅力もこのような部分ではないかと思っています。ただ、ヒーローとヒロインの最初の出会いに関しては、少し偶然が過ぎるようにも感じましたが……。
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モニター
エマ・ダーシーの作品は好きな方なので読むのがとても楽しみでしたが、あらすじを読んだだけでなんとなく本筋が見えてきてしまったのが残念でした。
ストーリーにありがちないじめっこ役の人が少なくほんわかとしたストーリー展開だったので最後までもやもやせずに読めた点は楽しかったです。欲をいえばもう少し波風たったストーリー展開だと最後まで緊張感をもって読めたかなと思います。
フランス語と英語の教師、コンピューター・プログラマーを経験したのち、ロマンス小説の作家に転身。人と接するのが好きというだけあって、人物描写に特に優れており、登場人物それぞれを生き生きと魅力的に描いている。豪ニューサウスウェールズ在住。