愛されて育ったヒロイン・アリソンと、愛されることを知らずに育ったヒーロー・ブルー。妻となった女性への気持ちに気付くことが出来ず、すれ違っていく二人に、涙が止まりませんでした。愛を信じて、夫を信じて、愛を貫くヒロインがとてもかっこよかったです。読み終わったときには、はじめは政略結婚だったなんてこと、忘れていました。

意地悪な女性がまったく登場しない分、ヒーローが意固地になって心優しいヒロインを困らせています。貧しく愛を知らずに生きてきたブルーはがんばって買った小さな牧場から石油が出たので今やリッチな石油成金。お金をちらつかせてアリソンにプロポーズ。アリソンは育ててくれた伯父の銀行の経営不振を救うためにブルーの愛の無いプロポーズを受けます(もちろんブルーが素敵だからだけど)。ブルーったら正直に好きって言えばいいのに、求めても愛を得られなかった過去から愛を信じられなくて…。登場人物の中でただ一人の悪人は思いっきり報復を受けるのですっきり!でした。

お金のために結婚を決意したヒロインと、孤独な人生を送ってきたヒーロー。愛し愛されたいヒロインに対して、愛を信じられないヒーローは、なかなか素直にヒロインを愛する事ができません。ヒロインのヒーローに対する気持ちの変化がとてもかわいらしく描写されていました。二人の心が一つになっていく過程が少し歯がゆくもあり、引き込まれていきました。

鈍いというか不器用なブルーの自己表現や、優しさの中に強さを秘めたアリソン。二人の間がうまくいきそうかなと思えば、最後にもうひと波乱。ドキドキ・ワクワクの他にも、アリソンの伯父:チャールズに対するイライラ、ムカムカ感がとても楽しく、読み終えてからも頭のなかで映像化して楽しめました。

ロマンス小説にはまって3年目…やっと理想のヒーローに出会いました! 生活力あり、包容力あり器も大きい。オマケにセクシーでたくましい!　そして何より彼の抱えてる心の壁に母性本能が…誰にも何も与えられてこなかったブルーが一番求めていたのは温かい家庭や家族。愛すること、愛されることに葛藤する姿は本当に愛しい。ヒロインが心の優しい魅力的な女性で良かった!

過去の生い立ちから愛情を知らず信じられないヒーローに対し、愛する事を恐れずに惜しみない愛と信頼で少しずつーヒローの本来持つ公平で思いやりのある心に触れていく、心やさしく愛情豊かで芯の強いヒロイン、アリソンにとても共感できました。また、愛したいけれど、愛されなかったら?と恐れるあまり相手の気持ちに思い悩み揺れ動く2人の気持ち、思いを伝える事の大切さを教えられるストーリーで、読み終えた時とても諭され清々しい思いになれる物語でした。

辛い生い立ちのため、誰かに何かを与えられることに慣れてていないヒーローのブルー。お金のために結婚を強いられたヒロイン・アリソン。お互いに好意を持っているのに、愛を信じられないブルーのかたくなな心を、愛によってこじ開けていくアリソン。思わず応援してしまいました。最後に現れるブルーの心に胸キュン!でした。

政略結婚から始まるというお話でした。夫であるブルーのことを何も知らないアリソンは、少しでもブルーの事を知ろうと歩み寄ろうとします。しかしブルーは、幼い頃は愛されず貧しい環境で育ったせいで、アリソンが彼を愛するようになっても、2人の距離はなかなか縮まりません。アリソンがあんなに頑張ってるのに・・・とヤキモキする所もありましたが、まわりの登場人物も良い役割を果たしていて、読んでいて楽しかったです。最後にブルーがアリソンにある告白をするシーンには感動してしまいました!