ハーレクイン文庫
愛なき砂漠
アラブの小国の権力闘争に巻き込まれたクレア。経済的な事情から、やむなく元首の甥との偽装結婚に同意するが、“夫”は彼女への嫌悪をむき出しにする。
22回めの誕生日プレゼントとして、クレアはロンドンの最高級ホテルに招待された。幼い弟を独りで育ててきた彼女を案ずる名付け親の好意だ。しかし、名付け親は急用で帰ってしまう。残されたクレアがおずおずとホテルの食堂に入ると、十数人のアラブの男たちが熱心に議論をしていた。側にはむずかる赤ん坊と、ゆうべ出会った緑色の瞳の男がいる。男の冷たく傲慢な視線に反発を感じながらもクレアが何気なく赤ん坊を抱きあげると、突然、銃声が轟いた。【今月の究極:傲慢系ヒーロー】
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2010年03月01日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 大沢晶
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-93285-3
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- 書籍番号
- HQB-285 (初版R-477)
読者レビュー
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いまや一ジャンルとして確立している「シークもの」の先駆けといえる作品のひとつです。ジョーダン得意の傲慢ヒーローが、しかもシークで登場なので見逃せません。ハリウッド映画のような展開がお勧めです。
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モニター
再復刻版を希望してやまない1冊です。この作品を発刊当時読みました。以来、時が経っても記憶が薄れず1番好きな作品です。もう1度小説版で読みたいのですが、今では絶版になっています。混血児として育ち、成長しても心を閉ざし愛情に背を向けるラウール。両親亡きあと、弟の為に仕送りを続けるクレア。そんな2人が偶然出会い、サウドという赤ん坊を守るという理由から契約結婚をし、反発しながらも、いつしか互いを愛すようになり、愛憎の狭間で狂おしい程の想いが切なさと共に去来しました。甘い切なさが、20数年の時を経ても鮮明です。シーク物の先駆け的な作品でもあり、ハーレクインの王道を行く作品だとも思います。是非もう1度手にしたいです!! この作品に関しては中古本も殆ど見ないです。幻の1冊です(苦笑)。
イギリス生まれ。学校卒業後、大手銀行に就職するが、作家になることを決意して退職。30代になって初めて本格的に小説を書き始めた。人々の内面の葛藤や人間模様を描いて、世界中の女性たちの共感を得ている。15年のあいだに100冊以上の作品を発表。発行部数は全世界で6000万部を超える、ロマンス小説界の第一人者である。