ハーレクイン文庫
二人の年月
父が病で倒れ、両親の愛を奪われる不安から反発してきた血のつながらない兄カイルを訪ねたヘザー。病床の父に会ってと頼むと、彼は冷たく言い放つ。「いくら欲しい?」
最愛の父が心臓発作で倒れ、手術しないと余命は短いと知り、ヘザーはもう一人の家族、実業家のカイルに頼る決意をする。昔、両親はヘザーの6歳年上だった彼を里子に迎えたが、まだ幼かった彼女は嫉妬心から何かとカイルに反発した。17歳のとき、ヘザーは両親の注意を引こうと薬を過剰摂取して死の一歩手前までいき、その一件でカイルは家を出たのだった。その後に成功して大富豪となった彼との6年ぶりの再会。病床の父が会いたがっているので会ってほしいと頼むと、カイルは冷たく言い放った。「いくら欲しいんだ、ヘザー?」
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2023年05月01日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 久我ひろこ
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- 定価
- 690円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-77069-1
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- 書籍番号
- HQB-1182 (初版R-681)
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- ミニシリーズ
- 珠玉の名作本棚
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。