才能も財力もすべてが超一流の作家、ローガン・マシューズは、デニーズにとって決して忘れることのできない大切な人だ。 かつて目の前で両親を失い、絶望の淵にいた幼いデニーズは、 すんでのところを、16歳年上のローガンに救われた。 それから8年の歳月が流れ、二人はあるパーティーで再会する。 昔と変わらずデニーズを慈しみ、子ども扱いするローガンに、 胸の奥で何かがかすかに痛んだ。いや……子ども扱いしないで。 ローガンは彼女に、僕の屋敷で助手として働かないかと誘う。 彼の側にいられるなら……デニーズは、こくんと頷いた。