ハーレクイン文庫

        
        天使のほほ笑み        
      
              実家の競売会当日、サラは父を死に追いやった辣腕実業家のラファエルに怒りをぶつける。だが彼は、借金を帳消しにするという条件のもとに結婚を申し出た。
      
      
              「父が死んだのは、あなたのせいよ——」サラは涙ながら、ラファエル・サヴァリエに訴えていた。スペイン訛のセクシーな億万長者。人は彼をそう呼ぶけれど、私にとっては、破産した父を死に追いやった許せない人だ。だが彼はサラの怒りなど意にも介さず、借金を帳消しにする代わりに結婚を申し出た。そして彼は夫婦役の練習だと言い、サラの唇を強引に奪う。なすすべもなく、サラは憎むべき男の申し出を受け入れた。残酷なまでに官能的な口づけの余韻にとまどいながら。
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- 頁数
 - 208頁 / 文庫判
 
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- 発行日
 - 2021年11月15日
 
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- 著者
 - ヘレン・ビアンチン
 
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- 訳者
 - 井上圭子
 
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- 定価
 - 550円(税込)
 
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- ISBN
 - 978-4-596-01184-8
 
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- 書籍番号
 - HQSP-293 (初版R-381)
 
 



ニュージーランド生まれ。想像力豊かな、読書を愛する子供だった。秘書学校を卒業後、友人と船で対岸のオーストラリアに渡り、働いてためたお金で車を買って大陸横断の旅をした。その旅先でイタリア人男性と知り合い結婚。もっとも尊敬する作家はノーラ・ロバーツだという。