ハーレクイン文庫
コーデリアは父亡きあと、継母にずっと粗末に扱われてきた。 だから、住み込み家庭教師の職を得たときはうれしかった。 しかも教え子の少女の同行で、ウィーンに赴くことになったのだ。 少女の伯父の家にしばらく滞在するのだという。 伯父のチャールズは長身の、とてもハンサムな麻酔医だった。 冴えない容姿の彼女をちらりと見るや、見下した顔をしたので、 コーデリアは芽生えかけた恋心を封印した。永遠に── でも人々は言うのだ。ウィーンには不思議な魔法がある、と。 だから願わずにはいられなかった。先生に魔法をかけられたら。
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2018年03月01日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 小谷正子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年02月16日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93865-7
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- 書籍番号
- HQB-865 (初版R-493)
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ゆっき
ほっこりするお話でした。ヒロイン、ヒーローとも落ち着いた人物で、ゆったりとした流れでストーリーはすすみます。また情景描写が細やかで、風景が目に浮かぶようでした。ヒロインがウィーンを去るとき、あっさり分かれてしまってヤキモキしましたが、穏やかで幸せなハッピーエンドに癒されました。
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天宮
ヒロインはすごい美人でもなければ裕福でもない、一見取り柄がなさそうなタイプです。でも心が温かくてまじめな、育ちのいいお嬢さん。そんな彼女の良さをヒーローや周りの使用人達がわかってくれるのが嬉しいです。舞台がウィーンで、華やかな街の雰囲気も旅情たっぷり。お料理も美味しそうで、実はニールズ作品ではこれも楽しみの一つ。いつも温かい紅茶を置いて読んでいます。ほのぼのと幸せになる読後感はとびきりです。
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あい
この作品は、穏やかな優しいストーリーです。家庭教師のコーデリア、医師のチャールズ、チャールズの姪のアイリーンが出会い、一緒に過ごすなかでコーデリアの中に恋心が芽生えます。しかし、チャールズは素っ気ない態度ばかり。歯がゆいラブロマンスの王道のようなお話です。そして、翻訳者の小谷正子さんの訳が本当に読みやすくて、小谷さんが関わっている他の作品やベティ・ニールズさんの他の作品も読みたいと思いました。
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M.I
ベティ・ニールズさんの作品が大好きでいろいろ読ませて頂いているのですが、この作品はウィーンが舞台となっていてまるでヒロインと一緒に観光をしている気分も味わえました。ベティさんの作品には、容姿は飛び抜けて優れていなくても正しいと思う通りに一生懸命に生きているヒロインがいて応援したくなるのですが、そのヒロインの心の良さに気づく素敵なヒーローが現れて幸せになれるという安心感と、毎日を頑張っていれば良いのだと思わせてもらえるところが大好きです。一日の終りに読んで、幸せな気分で眠りに就ける作品だと思います。
イギリス南西部のデボン州で育つ。オランダ人の夫と14年間その故郷に住み、看護師として病院で働いた。イギリスに戻った後、1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンスは多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。