ハーレクイン文庫
夫は、ケイトの妊娠を知らないまま交通事故で世を去った。 結婚生活は夫の異常な嫉妬と貧困にあえぎ、地獄のようだったが、 それから5年、ケイトは幼い息子を心の支えに生きてきた。 ところが、ある日、弁護士を通じて、思いもしない知らせが届く。 絶縁していた、裕福な夫の両親が会いたいと言ってきたのだ。 息子を取り上げられるのではとケイトは怯えるが、 現れた美貌の弁護士の顔を見て、思わず息をのんだ。 彼もじっとケイトを見つめている。亡き夫にそっくりな目をして。 それは夫が妬んでやまなかった、従兄のエイドリアンだった。
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2018年01月01日
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- 著者
- マーガレット・ウェイ
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- 訳者
- 山田のぶ子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年12月16日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93849-7
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- 書籍番号
- HQB-849 (初版R-541)
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モニター
ケイトが不幸だった自分の結婚生活の呪縛から逃れられず、エイドリアンのアプローチに逆らってばかりなので、もう一歩前に進めばいいのに…ともどかしくてたまりませんでした。その上、周りの人達も二人にとって障害になる人達が多いので、その点でももどかしかったです。でもイライラさせられた分、最後の最後にケイトがエイドリアンを心から信頼し、愛を告げるシーンはようやくここまできたかとホッとしました。とにかく、エイドリアンの魅力満載で満足出来る素敵な一冊でした。
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モニター
物語はヒロイン視点。元夫の両親の絡みも多く、ヒーローの心情を読み解くのに一読では難しく再読しましたが、意地悪女性役はすぐに判断できる判りやすさで、思わず笑ってしまいました。きつい言葉でヒロインを揺さぶる事もありますが、ヒーローは情熱的。ヒロインは仕事も子育てもする自立した女性ですが、当時は風当たりが強い事も多かったのではと想像される場面もあり、恋愛以外に時代背景も含め読みごたえのある作品でした。
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Madame T
携帯電話はもちろん、インターネットもない時代の作品です。古臭く感じるのかと思いきや、性急に進まない二人の関係やケイトのきれいな言葉遣い、慎み深い態度などの古風さやもどかしさがかえって素敵に感じました。またこういう時代のストーリーを読んでみたいと思いました。
息子がまだ赤ちゃんのころから小説を書き始め、今では執筆しているときがいちばん充実した時間になっている。楽しみは仕事の合間を縫って画廊やオークションに出かけること。また、シャンパンには目がない。オーストラリアのブリスベン市街を見下ろす小高い丘にある家が彼女の安息所である。