ハーレクイン文庫
訪れた城で、リーはショーヴィニー伯爵ことジルと再会する。 6年前の夏、16歳のリーは端麗な美貌のジルに幼すぎる恋をした。 だが純粋な想いは、いつでもちょっとしたことで汚される。 ふたりに嫉妬した友人が、リーの字体をまねて、 潔癖なジルにいかがわしいラブレターを出したのだ──。 今だにリーが書いたと信じる伯爵は、蔑みの色を浮かべ、脅した。 君は僕と結婚するんだ。さもないとあのコピーをばらまくと。 さらに、これは愛ではない、単なる欲望だともつきつけられて、 古傷をかきむしられたリーの心は、声にならない悲鳴を発した。
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年05月01日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 中原もえ
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年04月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93804-6
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- 書籍番号
- HQB-804 (初版R-371)
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Dahlia
美しいぶどう園を縫う小道の先にシャトーはありました…。導入部がとても美しいです。思いがけず初恋の人との再会。リーは22歳で本人の自覚よりも美しい。スタイルがよくてきれいって、ちょっとずるいかも。でも暗いところが怖いってのはご愛敬。ヒーローのジルは31歳。ロマンス小説での30歳頃はすごい大人な感じですね。さて伯爵だけど、時代は現代。フランスのシャトーで繰り広げられるところはヒストリカルの要素もあって好きです。敵役のルイーズがなかなか読み応えがあっていいですね。読後感はさわやかです。安心して読んで下さい。
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モニター
ヒロイン目線なので、何度も胸が締め付けられるようでした。「愛してる」と、ただそれだけが言えない2人。ジルの気持ちが分からなくて私自身もやきもきしてしまいました。とても愛を感じるお話でした。
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くぅ。
脅迫文…といっても友人の偽造。本筋には関係ないので書かれていないがすごい内容らしい。大変気になるところ。それをヒーローは6年間大切に持っている。終盤にはヒーロー、子供用品を購入するとき親バカ(?)のように高額品を買っている。表情や態度は分かりづらいが、最初っからヒロインにベタ惚れ。仕事で偶然再会したことになっているが、この機会がなかったらどうしたんだろう?ちょっとヒーロー目線で2度目読みがオススメ。
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モニター
愛と憎しみが裏表だというのがよくわかる作品でした。テンポもよく、メリハリもあり一気に読めるストーリーでした。さすがペニー・ジョーダンです!
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。