ハーレクイン文庫
ネプチューンの娘
ひと目で恋に落ちた相手の名を聞くなりローリアンは青ざめた。13年前、少女だった彼女の幸せをすべて奪い去った男こそ、目の前の富豪オリバーだったのだ。
偶然立ち寄った書店で、ローリアンは背の高い男性に心奪われた。 瞬時に惹かれあったふたりが親密な空気に包まれたのもつかのま、 彼の名を聞いたとたんローリアンは凍りつく。 いかにも大富豪然とした彼の正体はオリバー・ソーンハム──幸福な少女だった私から、美しい島での暮らしと愛する父を奪った男。 13年間顔を合わせていなかったとはいえ、 よりによって、ずっと憎み続けてきた相手にときめくなんて……。 激しい怒りを押し殺しながら、ローリアンは冷ややかに告げた。 「放して。あなたは私の好きなタイプじゃないの」
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年01月01日
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- 著者
- アン・ウィール
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- 訳者
- 江口美子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年01月06日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93781-0
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- 書籍番号
- HQB-781 (初版R-738)
読者レビュー
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天宮
美しく成長したヒロインが子供時代の痛みを乗り越え、恋に踏み込んでいきます。アン・ウィールのヒロインは洗練されていておしゃれなので大好き。今回はファッションデザイナーということもあって登場人物のスタイルもより楽しめます。ヒーローとヒロインがお互いに誠実で誤解もすぐ解けるので、ややあっさりしていますがストレスもなく読めます。パトリシア・レイクに似た雰囲気があるので、好きな方にはオススメです!
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ひよんかな
最初からドキドキしながら読みました。様々な誤解が生まれていくなか、誤解を紐解くのが自然な流れでお洒落です。ラストにはすべての事が結びつきほっとできました。主人公のいじらしい性格もまたかわいらしく感じられます。
多数の著作を持つ大御所ロマンス作家。幼いころから作家を目指し、学生時代に短編が2作、雑誌に掲載された。地方新聞の記者を経て21歳のときに結婚。夫の任地東南アジアで過ごした体験をもとに初めて長編を書き、24歳で作家デビュー。カリブの島やスペインが舞台の異国情緒あふれる作品を得意とし、生涯で88作を上梓した。2007年に惜しまれつつ亡くなった。