ハーレクイン・シリーズ
“そもそも君に近づいたのは、金のためだった” ある日突然、ロウィーナは心変わりした元婚約者から婚約破棄された。 評判とプライドを粉々に打ち砕かれた彼女は心に決める── たった20ポンドを手に、よその国で出自を隠して働き、 家柄や財産とは関係なく生きていこう、と。 やがて、目の不自由な老婦人のつき添いの仕事を見つけ、 ロウィーナは故郷イギリスからはるばる海外へ渡った。 雇い主の老婦人がいい人だとわかって安心したのもつかの間、 その甥で広大な地所を相続するフォレストが、会って早々に言い放った。 「これまでのつき添いのように、僕の妻の座を狙っても無駄だぞ!」
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年07月20日
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- 著者
- エッシー・サマーズ
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- 訳者
- 堺谷ますみ
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年07月07日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22428-6
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- 書籍番号
- I-2428
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三毛猫
失恋の痛手を乗り越えようとつき添いの仕事を決めて遥か遠いニュージーランドに渡ったヒロインのロウィーナ。まずロウィーナが家事に、仕事、時に自然災害などに奮闘する姿が本当は令嬢であると思えないほどたくましく、そして優しくもあり共感を覚えました。そして偉大なニュージーランドの自然にも引き込まれました。美人の元婚約者の存在や様々な誤解で最後まで目が離せません。誤解からなにかとロウィーナに辛くあたるヒーローのフォレスト、お互いに愛を実感しているのにじれったくなりました。全体的にベティ・ニールズに似た作風で激しいホットなシーンはありませんが感情の機微が細やかでロウィーナに感情移入してしまい一気読みでした。またクラシカルな古き良き時代も堪能できます。ベティファンの私ですが本作品もお気に入りの一冊になりました。この作家さんは初めてでしたが未邦訳作品が他にもあるのならぜひ読んでみたいです。
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湊
結婚間近で裏切られたロウィーナが出自だけでなく、「愛に関心を無くした」ことをひた隠しにしながら、異国の地で目の悪い老婦人の付添人の仕事につきます。老婦人の甥のフォレストとは出会いがしらから衝突を繰り返し、その中で愛情を感じつつも隠そうとして誤解が重なり関係が複雑になってしまいます。お互いの葛藤や言葉遊び的なやりとりがドキドキして良かったです。
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みふき
新たなる人生へ必死の決意をして異国に降り立ったヒロイン。ここに至った理由を話せないヒロインを、隠し事があるのは嘘つきと疑惑を抱きつつも、裏表ない働きぶりに惹かれていくヒーロー。気の強さと思いやりとがぶつかり合って互いに信頼と想いを育み合っているのに、もう一歩近づけない二人の距離にやきもき。クラシックな世界はさすがですね。
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モニター
最悪な出逢い方をした二人が反発しながらも惹かれあい距離が近づいていく過程が楽しかったです。横柄な彼の言動や態度に真っ向からものを言うヒロインがとても魅力的でした。読み終えた後、また読みたくなる一冊です。
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ロビン
(7/20刊)旧作だけれど、古びていない正統派のロマンス。芯のあるヒロインと尊大だけど責任感のあるヒーロー。この二人の互角のやりとりのスリルと、ドラマを盛り上げる数々の仕掛け。これらの仕掛けは今ではベタともいえるものだけど、それらに身を任せていると最後までハラハラドキドキできる。とても楽しい読書だった。もっとこの作家さんの作品を読みたいので紹介していただけないでしょうか?
ニュージーランド出身の作家。1980年代にハーレクイン・イマージュで活躍し、5作品を上梓した。