ハーレクイン・シリーズ
フェリシティは良家に生まれながらも、 一生結婚せずに世のために身を尽くすつもりでいた。 華やかな母や姉と違い“見劣りする娘”と囁かれる彼女は、 母たちのように愛に溺れ、愛に裏切られる人生を望んでいなかった。 ところが母が再婚し、義父にいじめられる日々が始まると、 彼女は家を出たい一心でやむなくお見合いをしたいと願い出る。 持ち上がった縁談の相手は、スタントン伯爵リチャード── 社交界随一の花婿候補で、フェリシティが心密かに慕っていた男性。 跡継ぎをもうけるための便宜結婚を望む伯爵に、彼女の心は揺れた。 私はきっと彼を愛してしまう……決して、愛されるわけもないのに。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年05月05日
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- 著者
- ジャニス・プレストン
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- 訳者
- 高山恵
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年04月15日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33234-9
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- 書籍番号
- PHS-134
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モニター
愛した人から愛されないことを怖れて、はなから愛を求めずに便宜結婚を望んだ伯爵と令嬢が、努力の甲斐なく互いに惹かれ合わずにいられない様がじれったくも甘やかです。熱いラブシーンが多め。結婚から始まる、切なく甘いロマンスを堪能できました。
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モニター
フェリシティはヒストリカルヒロインの中でもかなりしっかりした性格だと思いました。展開の読めないストーリーでなかなか読み応えがありました。ヒーロー、ヒロイン以外にも魅力的な人物が多く登場しているので、スピンオフの作品も読んでみたいと思いました。
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ぱんだくん
伯爵とフェリシティが抱える愛への不安が少しずつほどけていくさまにとてもひきつけられて二人の関係の変化にドキドキしました。二人を見守る周囲の人たちがステキな仕事をしているので主人公以外も読みどころの一つです。
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ひるね
フェリシティが母や義母との関係に悩み結婚を決意。お相手はやはり家族関係に悩み契約結婚を望むリチャード。初めの契約にこだわりすぎてなかなか素直になれない二人にハラハラ。聡明なフェリシティとリチャードの母がまず仲良くなっていくのにほっこり。ハッピーエンドがお約束のハーレクインは慌ただしい春の読み物として重宝してます。
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モニター
便宜結婚といいながらも妻に惹かれていくヒーローと、愛しすぎることを怖れるヒロインとの微妙な距離感が始終もどかしくて仕方がなかったです。つかめそうでつかめない妻の本心に翻弄されるヒーローが、とにかく気の毒で愛おしく思えました。
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ベストロマンス大賞2016年上半期読者の声
「新たなるヒストリカルの名手登場」
ヒロイン・フェリシティの悲しい決意が切ないです。美しくないことで幸せをあきらめようとしていましたが、思いもかけない形でヒーローと結婚することになり、心を奪われないようにとリチャードとの日常に壁を作ります。フェリシティのよさに気がつき、心を開いて欲しいと思うリチャードの心情、フェリシティの葛藤が絶妙なバランスで描かれています。リチャードには理解ができないフェリシティの母への愛、身勝手な義父の心、そこからリチャードは様々な愛の形に気づき長くとらわれていたものから開放されます。二人の幸せを願いながら一気に読みました。(神奈川県 主婦 aiai)
ロンドン北西部の町ウェンブリー出身。読書、物語の創作、動物をこよなく愛する子供で、当時から大人になったら作家になりたいと公言していた。その夢は多感な時期にいったん熱を失うが、読書と歴史への愛は冷めず、とりわけジェイン・オースティンやジョージェット・ヘイヤーの小説が英国摂政期に興味を持つ原動力となった。情感豊かなリージェンシーを得意とし、本国ヒストリカル・ファンの間でも高い評判を得る人気作家。