ハーレクイン・シリーズ
キャシーに選択の余地はなかった。 優しかった母亡きあと、父が賭事にのめり込み、家は没落。 父の死後、暴君と化した異母兄は放蕩で財産を食いつぶしたあげく、 キャシーを裕福な老貴族に嫁がせようと画策していた。 ある夜、いもしない恋人の存在を兄になじられ、外へ飛び出したキャシー。 通りすがりの颯爽とした紳士ロスに助けを乞うたが、 あえなく兄に捕まり、あろうことか彼は投獄されてしまった! もう逃げられない……。私は恋を知らないまま一生を終えるのね。 彼女は想像だにしなかった。一条の光のごとく現れたロス・グレアム── 高貴な出自を秘めた彼こそが、キャシーを闇から救い出す運命の人だとは。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年03月05日
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- 著者
- ジョアンナ・メイトランド
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- 訳者
- 井上碧
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年02月18日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33231-8
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- 書籍番号
- PHS-131 (初版HS-331)
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くぅ。
母娘二代にわたり身内から理不尽な仕打ちをうけて絶望的な状況にも関わらず、無鉄砲に行動し希望を捨てないヒロイン。ちょっぴり恋の駆け引きに嫌気がさして、自分の生い立ちから自分を見つめなおそうとしていたヒーロー。この二人が織りなす恋と逃避行、ドタバタ劇から最後まで目が離せません!! 脇役一人一人も気になるキャラクターばかりで、その活躍っぷりにも注目です!!
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モニター
かなりのボリュームで読みごたえあります。ヒストリカル独特の、19世紀のヨーロッパの世界観が広がり、壮大な自然を感じられる作品です。ヒーローとヒロインは徐々に惹かれあい、逃避行する場面では、ハラハラドキドキと楽しめました。
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モニター
ちょっとシンデレラストーリー的なところがあります。ヒストリカルですが、ヒストリカルっぽくなく気軽なロマンスが楽しめました。兄のジェームズが異常に怖くて、ロスの誠実さが際立った気がします。キャシーも気丈で可愛らしいです。
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しょう
キャシーは、異母兄の魔の手に屈しない強い精神力と行動力がある。ナヨナヨして身を任せず、自分の人生を自分の足で切り開くその行動力が輝いていて、目が離せませんでした。
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ナタリー
読み終えて…この話はハーレクイン版「白雪姫」だな、と思いました。ヒロインが白雪姫、暴君である異母兄が意地悪な継母、ヒーローが白馬に乗った王子様、という役割でしょうか。事実、ヒーローがヒロインを異母兄から何とか助けようと奔走しますし。中盤までは異母兄がどの様にヒロインを虐めているかにページが割かれていたのですが、後半は一転、ヒロインとヒーローの逃避行、結婚式からの略奪等の見せ場に引き込まれました。
生まれも育ちもスコットランドだが、成人してからはイングランド及び海外で暮らすことが多い。システムアナリスト、会計係、公務員などの職業を経験、慈善事業にも携わっていた。結婚して子どもが生まれてから物語を書くようになったが、それがやがて歴史小説を手がけるきっかけになったという。