ハーレクイン・シリーズ
ロンドンで小児科専門の看護師として働いていたサブリナは、 とある夫人の孫を住み込みで世話する求人に応募して採用され、 カリブ海の美しい島の高台にそびえる豪邸にやってきた。 ところが、てっきり子供だと思っていた患者がじつは大人の男性だということがわかり、彼女は動揺した。 世界的に有名な実業家だったダグラスは事故で視力を失い、 今は一族が代々住む島で隠遁生活を送っているらしい。 同情されることを何よりも嫌う彼は皮肉屋で辛辣だが、 サブリナはその誇り高さと陰のある魅力にしだいに惹かれていく。 施設育ちで不器量な自分と彼とでは、住む世界が違うというのに……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年03月20日
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- 訳者
- 深山ちひろ
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年03月03日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22412-5
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- 書籍番号
- I-2412
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こたろうなち
施設出身で容姿にコンプレックスを抱く看護師のサブリナ。事故で全盲になり島での隠居生活を送るダグラスの人間性、二人のやりとりがハラハラ・ドキドキ・ワクワクで読む事をやめることができません。島の空気感、温度や湿度、コーヒーや海、バナナの香り、波の音までも活き活きと描かれ、まるでそこにいるかのように錯覚してしまいました。彼らを取り巻く脇役たちも主人公に負けないくらい良い味を出していて物語にアクセントをつけています。凄く心が優しくなり、初恋を思い出させる素敵な時間を過ごせることは間違いありません。
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モニター
一気に読んでしまいました。読み終わった後、もっとストーリーが続いてほしいと思いました。自分に自信のないヒロインが奮闘する姿に感動です。是非、名作家の作品を楽しんで!!
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ひろさく
ヒロインの劣等感を払拭するヒーローの魅力とテンポのよいストーリー展開に引き込まれ、嵐の洞窟で盛り上がり、残りページが少ないのでどうなるかとハラハラしました。最後はちょっと端折りぎみにも感じますが、軽薄な従兄弟と元婚約者の傍若無人ぶりが重くなりすぎずかえって良いのかも。古典的なHQも素敵です。
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モニター
クラシカルな、イマージュっぽい作品で、美しい描写も楽しめます。原題と邦題でひとつの物語になります。ラストはヒロインと同じように、祈るような気持ちで未来を待つことでしょう。
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モニター
心の美しいヒロインに、視力をなくした実業家が見た目じゃなく魅かれていきますが、ゆったりとしたテンポで進むので、感情移入出来る作品でした。未邦訳だったのでクラッシックな作品ですが、犬や祖母が花を添えてくれているので個人的に好きです。シェパードのブルータスが可愛いです。
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モニター
まさかこれだけ年月を経た未邦訳作に出会えるなんて感動です。大切にじっくりと読ませていただきました。さすが大御所! 島の美しい情景や登場人物の描写が活き活きと描かれていて、物語の世界に一気に引き込まれてしまいました。ヒーローがヒロインを誘惑する場面で詩を使っていて、メールや絵文字だけでは伝えることのできない事はとってもたくさんあり、そういえば昔の作品にはよく出てきたなあとニマニマしてしまいました。時を超え古き良き時代にタイムスリップして幸せにしてもらった気がしました。今後も未邦訳作に期待大です。
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モニター
ヒロインとヒーローの出逢いまでにまずドキドキしました。登場人物の個性が強く、ストーリーに引き込まれていきました。ヒーローが自分の周りを気にしながらも少しずつ気持ちがまるくなっていくなかで、ヒロインの優しさにいつ気づき受け止めてくれるのか、最後まで一気に読み進めて行きました。読み終わってとてもほんわかした気持ちになりました。幸せな気分になりたい方におすすめです。
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モニター
看護師のヒロイン、サブリナが、事故で視力を失った患者ダグラスのもとに住み込みながらの療養生活。初めは傲慢で突っかかってばかりのダグラスが徐々に心を開きサブリナを愛するようになる姿が自然で心温まります。最初はダグラスは嫌な奴だなと思ったのですが彼 も傷つき牽制してたんだなと思います。クライマックスでは素直に気持ちを伝えてくる彼に胸キュンです。
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みく
陰のあるヒーローと献身的なヒロインにヒーローの従弟が関わってくる危うい3人の関係で物語は進んでいきます。ヒーローの心の闇が深いのでなかなか共感しにくいところではありましたが、最後には報われるのでよかったと思います。ハーレクインはそうだとわかっていますが…。全編、ヒロインの苦しさが切ないので、できればもう少し、後日談というか幸せな状態の2人を読んでみたかったです。エピローグがあるとよかったかもですね。
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ベストロマンス大賞2016年上半期読者の声
作家の力量なのでしょうか。王道のストーリーですが、印象に残る作品でした。(千葉県 会社員 ジュダン)
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中で“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今も読者に支持されている。